人に会う!③~吉藤オリィさん~現代のドラえもん

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人に会う!第三弾は、株式会社オリィ研究所(http://www.orylab.net/index.html

代表取締役所長 吉藤 健太郎(自称、吉藤 オリィ)さんです。

オリィさんは「分身ロボットOriHime(織姫)」の開発者です。

お目にかかった瞬間、その服装にビックリしました。黒のズボンに黒のシャツ、そしてマントのような黒のコート的なもの。失礼ながら、息子が見ている仮面ライダーの敵のボスキャラにしか見えませんでした(笑)服装について聞いてみると、実は黒の上着はオリィさんが自分で作った「黒い白衣」とのことでした。内側にA4の紙やペットボトルの入るポケットがあったり、袖に手袋が内蔵されていたり、服装のくだりですっかり心を奪われてしまいました(笑)

話を戻します。

OriHimeは、ALSなどの体が動かない難病患者でもインターネットを通じて遠隔操作が出来、自ら首をふって周囲を見渡し、スピーカーから遠隔の音を聞き、こちらの声をOriHimeから遠隔に届け、手を挙げたり、頷いたり、あたかもその人がそこにいるかのような 存在感を出して、遠隔とコミュニケーションが出来るロボットです。

オリィさんは、入院しており外に出られない子どもや高齢者の「孤独感」「疎外感」を和らげたいと思い、このロボットを開発されました。

これだけ聞くと、テレビ電話と何が違うのという声が聞こえてきそうですが、全然違います。例えば、私が入院していて、自宅のリビングのソファにOriHimeを置いて、両側に子どもに座ってもらうとします。

娘が「テレビ見たい人は手をあげて!」と言ったら、私はOriHimeの右手を挙げて「ハーイ!」と言います。子ども2人とOriHime、合わせて3人の手がリビングであがります。テレビを見ていて、息子がOriHimeの方を向いて「パパ、面白いね!」と言ったら、私はOriHimeを動かし、テレビから息子の方に視線を移し、息子の目を見てOriHimeが頷きます。

これは、テレビ電話ではできません。

また、OriHimeは働き方にも革命を起こします。オリィさんの秘書業務を行う番田さんは、重度の障害を患っています。しかしながら、顎でパソコンを操り、OriHimeを駆使して、オリィさんの会社に出社して、先日もOriHimeで岐阜出張に「帯同」され、面談後大変丁寧なメールをいただきました。OriHimeを使えばこんな働き方が障害者にもできるのです。

今回、私にALS患者としてOriHimeを使ってもらい、使い勝手を聞いて操作性などを改善させ、更に有効な活用法を探っていく、プロジェクトメンバーにお誘いいただきました。光栄なことです。

視線操作でのロボット操作、文字入力の方法などを聞き、実際に体験してみましたが、その操作性の良さに驚きました。これがあれば、岐阜にいながらアウェイ戦にも行けるし、東京で講演会もできると申し上げたところ、是非やりましょうと言っていただきました。

私としては、どこでもドアに繋がる大いなる可能性に触れた思いでした。

オリィさん、今後ともよろしくお願いいたします❗️

恩田聖敬

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http://japangiving.jp/p/4071


この記事は、岐阜フットボールクラブ前社長、恩田聖敬氏のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2016年5月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。