どうも新田です。そういうわけで、野党4党による内閣不信任案が否決され、選挙に向けて対決ムードが盛り上がってまいりました。安倍総理が解散するかどうか、政局報道にめっぽう強い読売新聞で先日、「解散見送り」の“公式報道”が出て以降、「解散しない」方向になりつつも、オバマ効果で内閣支持率は上昇。選挙ブレーンの優秀な知り合いの方々が「これほど解散にうってつけの状況はない」と異口同音に指摘するような状況でございまして、仮にこのまま解散見送りなら、安倍さんも常識人の枠から、小泉パパのような変人宰相の領域に踏み込めなかったのねー、と感じることになりそうです。
ちなみに、毎度の解散ではマスコミでネーミングして、一番世間で定着したものが、日本史の教科書に載るわけですが、30年前の前回のダブル選挙の折の解散は、みなさんご案内のように「死んだふり解散」でございました(執筆時間がないので、ワードの起源はウィキを見てね)。もし、安倍さんが明日解散するなら、色々とネーミングの提案が出てきて、たぶん野党から安倍さんをdisるような失笑もののセンス無しなものが散見されそうですが、僕としては「釣り野伏せ」解散と命名しようかと思っていたところです。
「信長の野望」やりまくりの戦国ファンにはおなじみでしょうが、かつて島津氏がお家芸とした囮戦法でございまして、「釣り」部隊がガチで突入しつつも、絶妙に戦線を後退させつつ、いつしか味方の伏兵を潜ませたトラップゾーンに敵軍を引き込んで、一気に殲滅するものでございます。「釣り野伏せ」の戦果について、詳しくは戦国系のウェブサイトで色々とご覧になっていただければと思いますが、龍造寺家の当主・隆信から、長宗我部家の世継ぎ信親、名門・三好家の名将・十河存保といった大名クラスの首級を討ち取ることに成功し、朝鮮出兵の折も7000人の兵で20万の明・朝鮮連合軍を破るという、超ド級の戦果を残しております。
この「釣り野伏せ」、いかに相手に罠と思われないかというところがポイントであるわけですが、そういう意味では、本日の否決により、野党に対しては「もう解散ないのね(内心はホッ)」と思わせる効果が十分あると思うのは、私が『真田丸』を見過ぎだからですかねぇ。いや、もうここ半月ほど永田町に行ってないので、空気が完全に変わっているのかもしれませんが、「釣り野伏せ解散」をやって野党党首も一人くらい首を取り、ダブル選挙で友好勢力と合わせて衆参3分の2 を確保したら、今年の年末は、安倍さんが「釣り野伏せ」ではないでしょうけど、なんらかの解散・総選挙ネーミングで流行語大賞をゲットかと思います。ではでは。
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新田 哲史
アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
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