「他責から自責」と「利他の気持ち」が人生を豊かにする

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ここ数年で仕事にもプライベートにも大きな転機が訪れ、人生に対する価値観が今までとは随分変わってきたように思います。経済的な豊かさだけではなく、残り少ない人生に何を求めて生きていくのか。それを決める、自分の基本的な考え方が、問い直されているような気持ちで毎日を過ごしています。

変化のきっかけは、「他責から自責」と「利他の気持ち」という2つの考え方を深く知る機会があったからです。

他責から自責へというのは、自分の周りに起こっていることは、他人のせいではなく、すべて自分にも原因があるという考え方です。理不尽な出来事に出会ったりすると、自分が不幸で周りのせいでそれに巻き込まれたと考えることが多かったのですが、実は全ては自分にも原因があるのです。

物事を自分にとって都合の良い方向から見るだけではなく、客観的に全体を俯瞰するように把握する。そうすると、全てのことに自分が影響を与え、影響されているという関係が成り立っていることがわかります。

自分を責めてばかりいるのも問題かもしれませんが、今までの私に欠けていたのは、自分の非を認め、修正し、異なる価値観を受け入れようとする受容の気持ちだったと思いました。

そして、利他の気持ちとは、自分を優先するのではなく、周囲にいる人たちや、世の中のことを優先して考えることです。ビジネスも自分の利益ばかり考えていると、思うように物事は進みません。利益を考える前に、取引先やパートナーのメリット、そして社会にどんな貢献ができるのかを合わせて考えることで、新しい展開が急に開けていくのです。

どちらも、理屈ではわかっていても行動になると、思うようにはいかないことです。トラブルが起こると、条件反射的に人のせいにしてしまう気持ちはいつまで経っても無くなりませんし、ビジネスでも、つい自分の利益ばかり考えて意思決定をしてしまいがちです。

100%は無理かもしれませんが、少しでも自分が理想と思っている方向に、価値観をシフトさせていく。それによって今までの人生では味わえなかったような、豊かで幸せなライフスタイルに近づくことができる。そう思って、日々精進していきたいと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年6月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。