憲法改正の前に、英国・大阪から学ぶこと

近年中に、憲法改正の国民投票があります。

既報の通り、7月10日投開票の参議院選挙の結果は、改憲勢力(自公+おおさか維新の会+日本のこころを大切にする党)で、参議院全体の2/3を伺う情勢です。

戦略的投票のススメ – 愛知豊橋・長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/160624.html

現在の自民党の総裁である、安倍さんといえば、岸信介・元首相が祖父であることをはじめ、生きる自民党のような方ですから、参議院でも2/3を得られれば、自民党結党以来の悲願である憲法改正に着手するのは、当然でしょう。

安倍さんの自民党総裁任期は2018年9月まで、現在の衆院任期が2018年12月までなので、遅くともこれまでには、憲法改正の国民投票まで持っていくことでしょう、何がなんでも。

となると、ざっと2年以内に、日本でも今回の英国のように、そして昨年の大阪市のような、世論を二分する住民投票(国民投票)が行われます

さて、僕は昨年5月に、大阪都構想住民投票の現場をこの目で見てきました。

大阪都構想の現場最前線に行ってきた。 – 愛知豊橋・長坂なおと のblog
http://nagasakanaoto.blog.jp/150514.html

この度のイギリスのEU離脱の国民投票と、1年前の大阪市住民投票、似ている点と異なる点を上げてみます。

まず、似ている点。

シルバーデモクラシー。
高齢者の意見が多い方が、通った。

イギリスのEU離脱では「離脱」が、大阪の住民投票では「反対」が、高齢者で多く、そして、それぞれの全体の投票結果もそのようになりました。

逆に、異なる点。

イギリスでは「変化」が多数で、大阪では「現状維持」が多数となった。

とは言え、イギリスの場合は、全く新しい変化ではなく、元に戻るという意味では「回帰」でもあり、だからそれが懐古的な高齢者に支持されたのかもしれません。

再び、似ている点。

直前の予想と、反対の結果になった。

今回、イギリスでは直前まで「残留優位」の報道でしたが、蓋を開けてみたら「離脱」多数に。
大阪市では、直前まで「賛成」多数の気配でしたが、結果は、「反対」多数でした。

そして、最も似ている点。

イギリスでも、大阪でも、投票に行かなかった人が、「行けばよかった」と後悔

今回、イギリスでの投票率は72.2%、3355万1983人が投票し、差は126万9501票。
投票しなかった人は、その10倍の1294万9258人。

大阪市では、66.83%の140万6084人が投票し、差は1万741票。
投票しなかった人は、その65倍の69万7992人。

ところで2009年、民主党に政権交代したとき、御多分に洩れず、ぼくも民主党に投票しました。

その結果、なんと当時の会社でしていた事業が「仕分けられ」 、仕事がなくなり、ピンチに陥る経験もしました。

でも、「あのとき民主党に入れなければよかった」と思ったことはありません。 むしろ逆に、あのとき投票に行っていなければ、世間を逆恨みしていたかもしれません。

自分も投票したからこそ、結果として自分にとってネガティブなものでも受け入れられたと思っています。

やっぱり、投票も行かず、あとからブーブー言うのは、成人としてかっこわるいよ。

では。


愛知豊橋・長坂なおと のblog より

プロフィール
長坂尚登|1983年愛知県豊橋市生まれ。
地元の時習館高校卒業後、東京大進学、コンサルティング会社で働き、10年間東京で過ごす。2012年にUターンし、商店街マネージャーとして、豊橋のまちなかを奔走。2013年から内閣官房より地域活性化伝道師を拝命。
2015年商店街マネージャーを退職し、豊橋市議に立候補。新人トップ当選で、現職(無所属)フェイスブックページ