もうすぐ投票日!続・戦略的投票のススメ

無党派のみなさま、再びこんにちは。
愛知の無所属市議会議員、長坂です。

先日、こんな記事を書きました。

もしあなたが自分の一票の価値を最大限効果的に活用したいと思うのであれば、このあたりも頭の片隅に、今回の愛知県選挙区でのボーダー、つまり当落線上の候補者を見極めます。 つまり、今回当選するのは4人ですから、4位か5位になりそうな人は誰か、という話です。

10人の中で、特に4位・5位前後の人を見極めて、そのどちらかで自分がよいと思う「政党」の人に入れるのです。

 – 本日!参議院選公開討論会、僕はここを見る – 愛知豊橋・長坂なおと のblog 
http://nagasakanaoto.blog.jp/160614.html

そして、6月24日に新聞が報じた情勢をまとめるとこんな感じに。

現状は、
(1位) 藤川氏(自民・現職) 
(2位) 斎藤氏(民進・現職)
(3位) 里見氏(公明・新人)
(4位) 伊藤氏(民進・新人) ←
(5位) 須山氏(共産・新人) ←

(6位) 奥田氏(減税日本・新人)

と言えそうです。

 – 戦略的投票のススメ – 愛知豊橋・長坂なおと のblog
 http://nagasakanaoto.blog.jp/160624.html

さて、本日7月6日までに、投票日直前、おそらく最終の情勢を報道各社が伝えていますので、改めて最新の情報をまとめます。

前回同様、調査人数の多い順に。

まずは、中日新聞(調査は共同通信43,271人+独自?6,720人)

<調査の方法> 3~5日の3日間、全国の有権者を対象に、コンピューターで無作為に電話番号を発生させて電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。

今回、無作為に発生させた番号のうち、実際に有権者がいる世帯にかかったのは5万3324件で、このうち4万3271人から回答を得た。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016070602000085.html

愛知4議席目、共・民競る 岐阜は自民優勢、三重は民・自接戦(見出し)

愛知(改選数四)は自民現職が抜け出した。公明新人と民進現職が続き、四議席目を共産新人と民進新人が激しく争う。

本紙は二~四日の三日間、九県の有権者に電話で調査し、六千七百二十人から回答を得た。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016070602000083.html 

藤川さんリード 追う里見、斎藤さん(見出し)

本紙の情勢分析によると、自民現職の藤川さんが他の候補を大きく引き離す。 その後を公明の里見さん、民進現職の斎藤さんが追い掛ける。

藤川さんは、自民支持層の4割をまとめたほか、男性を中心に各年齢層から偏りなく支持を集める。 一方、無党派層への浸透に勢いがうかがえない

里見さんは、公明支持層の8割以上を固めた。 推薦を受けている自民の支持層も取り込みつつあり、里見さんへの投票を決めた人の1割近くを自民支持層が占める。

斎藤さんは、民進支持層の5割を民進新人の伊藤さんとほぼ均等に分け合う形で固めた。 投票先を決めていない人にも浸透し、現職の強みがうかがえる。

須山さんは、共産党支持層の7割を固めたほか、民進支持層にも食い込んでいる。 主婦層への浸透も目立つ。 年代別では30代からの支持が厚く、30代以下では里見さんや斎藤さんと互角だ。

民進支持層を斎藤さんと分け合う伊藤さんは、年代別では高齢層からの指示が高い。 40代以上からの支持は須山さんを上回り、60代以上では斎藤さんもしのぐ勢い。 主婦層への浸透が課題だ。

減税新人の奥田さんは、減税や維新の支持層も固められず、苦しい。 諸派新人の中根さん、社民新人の平山さん、日本のこころ新人の井桁さんは独自の戦い。

誰に投票するか未定という人が4割に上るため、終盤に向けて情勢は変わりうる。
 
 – 7月6日朝刊紙面より 

というわけでこんな感じ。

(1位) 藤川氏(自民・現職)
(2位、3位)里見氏(公明・新人)斎藤氏(民進・現職)
(4位、5位) 須山氏(共産・新人)伊藤氏(民進・新人)

前回がこんな感じでした

(1~4位) 藤川氏(自民・現職)里見氏(公明・新人)  ≒ 伊藤氏(民進・新人)斎藤氏(民進・現職)
(5位) 須山氏(共産・新人)
(6位) 奥田氏(減税日本・新人)

共産・須山氏の記載順が4番目になったことが、最も大きな変化です。

続いて、読売新聞(33,312人)

調査は電話で実施し、有権者が在住する5万9516世帯のうち、3万3312人から回答を得た(回答率56%)
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2016/news2/20160705-OYT1T50108.html

藤川氏 リード保つ 斎藤、里見、伊藤、須山氏 競る(見出し)

愛知県選挙区(改選定数4)では、自民党の藤川政人氏がリードを保つ一方で、民進党の斎藤嘉隆氏、公明党の里見隆治氏、民進党の伊藤孝恵氏、共産党の須山初美氏が互角の戦いを続けている。 ただ、4割弱の人が投票先を答えておらず、予断を許さない情勢だ。

藤川氏は自民支持層の7割を固め、無党派層でも1割の支持を得た。 幅広い年代で支持を集めるが、18~20歳代と70歳代以上が3割と高く、職業別では商工自営・自由業の3割に浸透する。

斎藤氏は民進支持層の5割弱を固め、無党派層に支持を広げている。 年代別では40歳代と18~20歳代の支持が比較的高く、職業別では給与所得者に支持が広がっている。

里見氏は公明支持層の9割近くに浸透し、推薦を受ける自民支持層の支持も広がりつつある。 年代別では30歳代と50歳代で支持を集めている。 職業別では専業主婦での支持が高い。

伊藤氏は民進支持者の3割を固めたほか、無党派層からの支持も広がりを見せる。 年代別では60歳代の支持が比較的高く、尾張東部で支持を集めている。

須山市は共産支持層の7割以上に浸透し、無党派層からの支持で他候補とせめぎ合う。 地域政党・減税日本とおおさか維新の会が「ダブル公認」する奥田香代氏の支持は広がっていない。

 – 7月6日朝刊紙面より 

読売新聞はやや慎重なのか、2位~5位が「競る」と報じています。

(1位) 藤川氏(自民・現職)
(2位~5位)斎藤氏(民進・現職) ≒ 里見氏(公明・新人)伊藤氏(民進・新人) ≒ 須山氏(共産・新人) 

前回はこんな感じ

(1、2位) 藤川氏(自民・現職) ≒ 斎藤氏(民進・現職)
(3~5位) 里見氏(公明・新人) ≒ 須山氏(共産・新人) ≒ 伊藤氏(民進・新人)

前回よりも、だんご状態になった様子ですが、今回の記事だけ見ると、共産・須山氏の記述がそのまま減税日本・奥田氏に続けて書かれているのに、むしろ4位よりも6位気味なのかという雰囲気もにじみ出ています。

読売新聞は、他の複数人区の情勢についても、紙面にわかりやすく図示されていました。
160706_01
もちろん、左からの記載順にも意味があります。
その記載順から、中でも特に競っていると思われる箇所を赤で囲みました。

愛知以外の複数人区の方も、是非ご参考に。

そして時事通信(2,000人)

調査は全国の18歳以上の男女を対象に電話で実施、2000人から回答を得た。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070400455

民進2人目と共産が激戦=愛知【参院選情勢】(見出し)

改選数4に9人がひしめく乱戦の中、自民藤川が着実に組織票を固めて当選圏に入った。 連合愛知の全面支援を受ける民進斎藤も安定した戦いぶり。 公明里見は、2人目擁立を見送った自民の推薦を受け、07年以来の議席奪還をうかがう

残る1議席を民進2人目の伊藤と共産須山の女性新人2人が激しく争う。 知名度向上が課題の伊藤には、党幹部らが次々と応援演説に入り、てこ入れを図る。 須山は共産支持層をほぼ固め、無党派層の取り込みに懸命だ。

地域政党・減税日本とおおさかが擁立した奥田や、社民平山、こころ井桁は苦しい戦い。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016070400498

2,000人というのが、他の調査と比べ桁ひとつ少ないですが、まとめると、

(1位) 藤川氏(自民・現職)
(2位、3位) 斎藤氏(民進・現職) ≒ 里見氏(公明・新人) 
(4位、5位) 伊藤氏(民進・新人) ≒ 須山氏(共産・新人) 

朝日は見当たらず、産経がFNNと合同でやったようですが新聞が手元になく、ネットでも見つけられず・・・

産経新聞社は4日、FNN(フジニュースネットワーク)と合同で実施した電話による情勢調査(1~3日)に全国総支局の取材を加味し、10日投開票の参院選の終盤情勢を探った。
http://www.sankei.com/politics/news/160705/plt1607050010-n1.html

毎日は、中日と同じ共同通信調査で、県内版にも記載がなかったので割愛。

というわけで、読売・中日・時事をまとめるとこんな感じです。

(1位) 藤川氏(自民・現職)
(2位、3位) 斎藤氏(民進・現職) ≒ 里見氏(公明・新人) 
(4位、5位) 伊藤氏(民進・新人) ≒ 須山氏(共産・新人) 
前回がこうでしたので、逆にキレがなくなったようになってしまい、すみません・・・

(1位) 藤川氏(自民・現職) 
(2位) 斎藤氏(民進・現職)
(3位) 里見氏(公明・新人)
(4位) 伊藤氏(民進・新人) ←
(5位) 須山氏(共産・新人) ←

(6位) 奥田氏(減税日本・新人)

注目ポイントは、
中日が4番目に共産・須山氏、5番目に民進・伊藤氏を記述しているのに対し、
読売は4番目に民進・伊藤氏、5番目に共産・須山氏を記述していることです。

ここがかなり競っているようで、どちらかが4位どちらかが5位になるのは固そうです。
戦略的投票をするのであれば、このふたりのどちらかでしょう。

前回こんなことを最後に書きました。

余談ですが、読み比べて 毎日新聞だけが唯一、候補者の名前に「氏」を付けていることに気付きました。

おそらく社内ルールと思われますが、たった1文字のこれだけでも、その記事に丁寧な印象をいだいてしまうので、不思議なものです。

今回、読売は呼び捨てから「」に、そして中日は「さん」付けになっており、なかなか感慨深いものがありました。

では!


愛知豊橋・長坂なおと のblog より

プロフィール
長坂尚登|1983年愛知県豊橋市生まれ。
地元の時習館高校卒業後、東京大進学、コンサルティング会社で働き、10年間東京で過ごす。2012年にUターンし、商店街マネージャーとして、豊橋のまちなかを奔走。2013年から内閣官房より地域活性化伝道師を拝命。
2015年商店街マネージャーを退職し、豊橋市議に立候補。新人トップ当選で、現職(無所属)フェイスブックページ