小池さんはこのまま逃げ切れるか?

北尾 吉孝

常識品性もなかった舛添要一前東京都知事の後継選びが、先週木曜日より正式にスタートしました。今回「立候補者数 21」ということですが、「有力3候補」に絞って見れば現況「どの政党の推薦も受けていない元防衛相の小池百合子氏が幅広い支持を得て優位に戦いを進め、民進、共産、生活、社民の4党の推薦するジャーナリストの鳥越俊太郎氏が追い上げ、それをさらに自民、公明、こころの3党の推薦する元総務相の増田寛也氏が追う展開となってい」るようです。

現在2番手とされる鳥越氏に関して率直に申し上げれば、御年76歳とは都のトップとして激務を熟すに少し年寄り過ぎるのではないかと思います。今週月曜日、私は上山信一さんのツイート「鳥越氏の超高齢立候補は美談でなく究極の無責任 … @agora_japanより」や、池田信夫さんのツイート「【放送事故】都知事選 鳥越俊太郎さんの容態が急変!病院へ | ノンスタイル」をリツイートしましたが、多くの識者も指摘する通りやはり「体力面での不安は払拭できない」のではないかということです。

例えば17日に『主要3候補、早くも「運動量」で大きな差 鳥越氏は演説“1日1回”で体力不安も』という記事を見たかと思えば、その2日後遂には「鳥越氏、告示後初の街頭演説なし」とのことで、体力的にもちょっとしんどいのではないかと思います。BLOGOSで連日1位の「都知事選2016」タグを見てみても、「鳥越氏にドクターストップかける必要がある」等の見出しの記事があったりと、彼を巡る論評は総じて辛辣を極めているように思われます。

先の日曜日、秋葉原で行った街頭演説で小池氏は「この人なら勝てるといって政策も何もない人、病み上がりの人をただただ連れてくればいいというものではないんです」と発言され、後にあるテレビ番組で之を問題視した鳥越氏より指摘を受けたようです。此の「病み上がり」発言に対して、小池氏は『「もし言っていたならば、失礼なことを申し上げて…」とかわそうとした』云々と報じられています。私見を申し上げれば、鳥越氏の主張に共感を持てる部分もありますが、もう余り無理をされない方が良いのではないかと感じます。

冒頭ご紹介した候補3名の現況が齎されるは、言うまでもなく「17年ぶり保守分裂」がその主因の一つでありましょう。今回は自公推薦の増田氏でなしに、小池氏で決まりではないか、というのが小生の見立てです。先週月曜日までは、都議会民進党が出馬要請した衆議院議員の長島昭久さんが出られたら、と思っていましたが今回彼が「出馬しない」と判断されたので、小池氏に次の都政を託したいと思っています。

選挙は水物ですから、組織票の動向等々その行方を見通すは、最後の最後まで分からないのかもしれません。但し私自身は今、「一歩リード」「序盤先行」と言われる小池氏がこのまま勝ちそうな雰囲気が、何となく漂っているような気がしています。

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