FC岐阜とALSに出会う前の人生③ ディズニー

第三回「FC岐阜とALSに出会う前の私の人生について」です。

私はFC岐阜に関わる前は千葉に住んでいたので、ディズニーリゾートには何度か家族で行きましたが、かつて程の感動は味わえなくなっている気がします。毎年の値上げも思うところはあります。しかし、ディズニーが私をサービス業の世界にいざなったのは間違いありません。そんなわけで、今日はディズニーの話です。

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いよいよディズニー・シーに潜入です。そこには、私の想像を超える世界がありました。入口でチケットチェックをするスタッフの、自然な笑顔に引き込まれ、とにかくキレイなパーク内、清潔かつ爽やかな清掃スタッフなど、妥協や油断が入る余地がないことに驚きました。

そして、更に驚いたのは、キャラクターショーの質の高さです。ミッキーマウスなどのキラーコンテンツを持ちながら、その人気に甘えることなく、細部までこだわり尽くしたものを提供する。言葉で言うのは簡単ですが、実現するのは並大抵のことではありません。

そんな風に感心してる中、陽も落ち、1日の締め括りのメインショーの時間が近づいて来ました。驚くことに、2間以上前から数多くのお客様が、少しでも良い場所で観ようと陣取っていました。私はとてもそこまでは出来ないと、30分ほど前から待っていました。

いよいよショーの開演です。ショーの世界観を形づくり、心を鷲掴みにする音楽、光と水しぶきの織りなすコントラスト、キャラクターの乗る船団の美しさと迫力、鋭く表れる火花、水しぶきの冷たさと火花の熱が肌感覚で伝わってきます。まさに、5感に訴えかけるショーでした。それまでの自分のショーの概念とは次元が違うものでした。これがプロフェッショナルの仕事なんだと思いました。

その後帰路に着くのですが、パーク内ですれちがうお客様は一人残らず満面の笑みを浮かべており、帰り際にはスタッフに「ありがとう!」と言っていました。何時間も待ち、1万円近い決して安くないお金を払っているお客様の方が「ありがとう」と言う。私はサービス業の起こす奇跡を見ました。そして、自分も「ありがとう」を目指して、サービス業に生きたいと強く思いました。

余談ですが、私は最後のショーの途中で熱を出し、相当しんどい思いをしながらムーンライトながらで帰りました。懐かしい思い出です。

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ディズニーの真骨頂は圧倒的なソフト力です。新しいアトラクションが必要なことは勿論分かりますが、ディズニーには唯一無二のソフト力を持ち続けて欲しいと思います。

では、また来週。

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この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2016年7月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。