安倍マリオ、キノコなしでも世界でビッグに!

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「Did you see what Abe did?(安倍首相が何やったか知ってる?)」

台風9号の余波を背中に感じながら帰宅した筆者に、ハイチ系アメリカ人の主人が「お帰り」の一言もなく突然こう尋ねました。何を言い出したかと思ったら、閉会式での安倍首相が扮したスーパーマリオの話をしていたんですね。「It was so COOL, you should watch it!!」と、それはもう大変な騒ぎでした。

ちなみに主人は過去にeベイやらブラックベリー、セント・レジスなどを手掛けてきた広告のクリエイターなので、アートワークには少々うるさい。それでもユーモアをまぶしつつ、マリオやドラえもんなど日本のソフトウェア・パワーを最大限に活かした閉会式のパフォーマンスは、主人を興奮の渦に巻き込むのに十分だった。クリエイティブ系の仲間うちでも、称賛の嵐が吹き荒れたといいます。今から「2020年は東京に行くぞ!」なんて息巻く人もいたなんて、ある意味アメリカ横断ウルトラクイズの逆を行く展開ですよね。

安倍首相、一肌脱ぐどころかマリオの装いで世界中のハートをわしづかみ。
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(出所:India Express

海外のメディアも、日本のパフォーマンスを大々的に伝えています。

「日本の安倍首相、スーパーマリオの仮装でリオの閉会式に登場(Japanese PM Shinzo Abe appears in disguise as Super Mario at Rio Olympics Closing Ceremony)」〜英デイリー・テレグラフ紙
→”ハイスピードでフューチャリスティック、躍動感ある映像にキャプテン翼やドラえもん、パックマンが花を添える。それだけではなく、安倍首相がスーパーマリオになって飛び出した!”・・と、動画つきで伝えました。よほどお気に召したご様子です。珍しく辛辣な皮肉もなく、イギリス人を始めとしたツイッターでの反応も届けています。

「スーパーマリオか安倍晋三か?日本の首相、リオへの入場で拍手喝采(Super Mario or Shinzo Abe? Japan’s PM Makes a Winning Entrance in Rio)」〜フォーチュン誌

→「鳥か、飛行機か、いやスーパーマンだ!」というあの名文句をもじってくれれば良かった気がしますが、今回の趣向に強い印象を受けた様子が伝わってくるヘッドラインです。アメリカ人の反応としてツイッターを紹介し、「閉会式のハイライトだ」と賛辞が寄せられたとも報じていました。また安倍首相の演出をはじめとした日本のパフォーマンスをめぐり、米国が誇る歌姫ビヨンセにもじって「衝撃を与えた(have beronced)」と表現するほど。いかに好評を博したか、読み取れますね。

「日本の安倍晋三、スーパーマリオとしてリオ五輪閉会式で主役を奪う(Japan’s Shinzo Abe as Super Mario Steals the Show at Rio Olympics Closing Ceremony)」〜NBCニュース
→そのものズバリ、安倍首相の仮装が閉会式の目玉だったと報じます。

「朝から日本にサプライズ:安倍首相がスーパーマリオに変身(A Morning Surprise for Japan: Shinzo Abe as Super Mario)」〜ニューヨーク・タイムズ紙
→”いつもは堅い表情の安倍首相がまさかの仮装で登場したため、日本ではツイッター祭りを迎えている”と報じています。さすがリベラル紙、安倍首相には基本批判姿勢なだけあって何となく斜に構えた感は禁じ得ません。

そのほかイタリアのラ・レプッブリカ紙、スペインのエル・ムンド紙、インドのザ・ヒンドゥーなど、数え上げればきりがありません。芸能人にお金をかけなくとも、やればできるんですよ!世界に誇る日本のコンテンツをふんだんに散りばめた日本らしい開会式に、期待したいですね。

(カバー写真:david_a_l/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2016年8月22日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。