三木谷浩史 + 三木谷良一『競争力』を読んで感じたこと

全国初!楽天×長島大陸のコラボレーション。

をきっかけに、楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長と三木谷氏の父である経済学者良一氏の対談『競争力』を読みました。

_SX339_BO1,204,203,200_

三木谷さん、飛ばしますねぇ。

もちろん全て意見が一致するわけではありませんが、多様性と受容性が重要性だということは、自治体経営に携わりながら僕も痛感しています。

●優秀な外国人が日本に行きたいと思っても、日本に職がないのです。なぜかと言うと、英語はしゃべれるが日本語をしゃべれないからです。(104ページ)

●産業競争力会議でも、経済成長のために設備投資減税が話題になったのですが、それはずいぶん前の発想でしょう。競争力という観点で重要なのは設備投資ではなくて、やっぱり知的財産だと思います。世界のベスト&ブライテスト、最高の知恵と聡明さを持った人たちがどうやったら日本に来てくれるかという発想に切り替えないといけません。(104ページ)

●(相撲は)スピードも技もモンゴルが上ですから、どうやったら彼らに勝てるかと必死になって猛稽古をして初めて、日本人のレベルも上がるわけです。
スポーツだけでなく、外国人をどうやって日本に惹き付けるかというのは、きわめて重要な問題だと思っています。楽天の外国人技術陣だけでなく、日産のカルロス・ゴーンもそうですけれども、日本好きを増やさなければいけない。(205・206ページ)

かつては「楽天の社内英語公用化」について、日本企業がそこまでしなくても・・・というように考えていましたが、三木谷さんの一貫した哲学、楽天の経営において合理的であることもよく分かりました。

好き嫌いはあると思いますが、一度は読んで損しない本だと思います。僕もスペインやデンマークでの意見交換、そしてこの本も踏まえ、久しぶりに英会話を勉強することにしました。

最近の厳選書評はこちら
全て副長調室文庫で読む・借りることができます。
ビジネスマン必読!別所哲也さん『夢をカタチにする仕事力 (光文社新書)』

(書評)世界ナンバーワンの日本の小さな会社(山本聖)

混ぜる自治体で読む『混ぜる教育』(崎谷実穂、柳瀬博一 (著))

18歳選挙権で改めて読みたい下村健一さんの『10代からの情報キャッチボール入門 使えるメディア・リテラシー』

唐池恒二さんの『鉄客商売 JR九州大躍進の極意』で改めて感じた「コンセプト」と「ネーミング」の重要性

(書評)東川スタイル このまちの”ふつう”はふつうではない

公務員ほど挑戦しやすい環境はない!!円城寺雄介さん『県庁そろそろクビですか?』

地方創生のヒントが全てここにある!『小さい農業で稼ぐコツ』(西田栄喜著)


編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2016年10月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。