一人でもいい、二人でもいい。
そう願いながら過ごしているのだが、若い方々の心に火を点けるなどということはおいそれと出来るものではない。
鴇田くに奨学基金ビヨンドXプロジェクト早川学校という名称の社団法人を設立して、一人でも多くの若者の心に火を点けるべくコツコツと活動を続けているのだが、まだ確たる成果が得られたとは言い難い。
私の周りにいる人は、いつも修行中の人ばかりである。
勿論、私もその一人。
人の心に火を点けるなどという大それたことは、そうそう誰にでも出来るようなことではない。
しかし、世の中にはそういうことが出来る人がいることは間違いない。
少年よ、大志を抱け、と若い方々を鼓舞激励した札幌農学校のクラーク博士や、松下村塾を創立した吉田松陰などはその一人だろう。
なかなか難しい仕事だぞ、と思いながら、しかし、ひょっとしたらこれが新しい、現代の「若者の心に火を点ける塾」になるのではないかしら、と思うような塾が今日スタートした。
小池さんが主導する「希望の塾」である。
さしたる広報宣伝もしないのに4500人を超える人たちが小池さんの話を聞くために集まるようである。
少なくとも、小池さんはこの4500人を超える人たちの心に火を点けたことは間違いない。
必ずしも若い方々だけではないようだ。
様々な経歴や職歴を持っておられる方が東京だけではなく、東京周辺のあちこちから希望の塾に応募されていると聞いている。
都議会議員や区議会議員の方々も交じっているようだから、入塾された方々はそれなりに一廉の人物ぞろいということになるのではなかろうか。
小池さんが先頭に立ったからこそ集まった人たちである。
私たちには、とても出来るようなことではない。
小池さんによって心に火を点けられた若い方々が、これからどんな風に精進し、どんな風に成長して行くのかが見どころである。
出来れば4500人を超える人たちがそれぞれに輝いていって欲しい。
一人の脱落者もなく、4500人を超える応募者をそれぞれに輝かせる力を発揮すれば、小池さんは大変な教育者だということになる。
まずは、順調なスタートを切られたことをお祝いしたい。
今日は、小池さんにとっては新しいスタートを切るための大事な日。
7人の侍が二階さんとの今日の会食を丁寧に断られたのは、止むを得なかっただろう。
(追記14:00)希望の塾への入塾者は2900人だそうだ
応募者は4800人だったそうだが、実際に希望の塾への入塾が認められた人は2900だそうである。
2900人でもちょっと多過ぎるのではないかしら、と思うが、まずは入塾された皆さんにおめでとうございます、と申し上げておく。
選考に漏れた人は、次回を期されることだ。
希望者は全部入塾を認められるのか、と思っていたが、選考がある、ということが分れば、皆さんそれぞれに気構えが違ってくるはずである。
選考は、厳しければ厳しいほど、選考に勝ち残った人の評価は上がってくる。
希望の塾出身者ということ自体が何らかのブランドになるくらいに、希望の塾が頑張られることを祈っている。
今の日本に足りないものが希望だ、ということのようだ。
今の若者にも多分希望が足りないのだろう。
私などは何にでも希望を見付けてしまうタイプだから、私自身にはどうも希望の塾は縁がなさそうだが、今の世の中にはやはりこういう希望の塾が求められているのだろう。
2900人の人たちがそれぞれに輝かれるように祈っている。
「ほんのちょっとの勇気と知恵でキミは輝く」
これが私の「早川学校」という書籍の副題である。
願っていることは、希望の塾と同じである。
いつかどこかでお会いすることがあるかも知れない。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年10月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。