【映画評】ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期

渡 まち子
ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期-オリジナル・サウンドトラック

恋に仕事に奮闘するブリジットもアラフォーになり、テレビ局の敏腕プロデューサーとして活躍中。でも、なぜかいまだに独身で、愛した男ダニエルは事故で他界し、友人たちもそれぞれの道へと進む中、ひとりぼっちで誕生日を祝っていた。ある日彼女は、野外音楽フェスで、IT企業の社長で、ハンサムで優しいアメリカ人のジャックと出会い、勢いで一夜を共にしてしまう。一方で、元カレで現在離婚調停中の弁護士マークとも再会する。二人の男性の間で心が揺れるブリジットだったが…。

アラサー独身女性の本音と飾らない日常を描き大ヒットした「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズ第3弾で約10年ぶりの新作「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」。アラフォーに突入したブリジットは、仕事ではキャリアップしているが、恋愛は相変わらずだ。ドジで天然、ダサくてだらしないのに、可愛らしく立ち直りが早いところは変わらない。40歳を超えたのに、まったく学んでないじゃないか!と激しくツッコミたくなるが、これがブリジットなのだ。ここを否定してしまうと、もはやブリジットではなくなるので、文句はご法度というものである。だがひとつだけ言いたいのは、主演のレニー・ゼルウィガーの劣化ぶりがあまりにヒドい。ブリジット・ジョーンズは彼女の代表作で、他のキャストは考えられないが、それでもラブコメをやるルックスでは、もはやない。これでイケメン二人が夢中になるヒロインという設定は、いくら何でも無理があるだろう。

今回の原題の意味は「ブリジット・ジョーンズの赤ちゃん」なので、何が起こるかは予想がつく。ほぼ同時期にベッドインしてしまった二人の男性のどちらが父親?というのが最大の“ミステリー”で、それにどう決着をつけるのかが見所だろう。今回のブリジットの行動にはまったく共感できないのだが、このラスト、もしかして次もあるの?!これ以上老けたブリジットはかんべんしてほしい。
【50点】
(原題「BRIDGET JONES’S BABY」)
(イギリス/シャロン・マグワイア監督/レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース、パトリック・デンプシー、他)
(モテモテ度:★★★★☆)


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2016年11月1日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は公式Facebookより引用)。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。