こんにちは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
今日はオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会(オリパラ委員会)が行われました。といってもやったことは、
○すでに発表され、都の正式な方針として決定・IOCに提示された3施設見直し案の説明を聴取し、
○資料要求をして終了
で30分のみです。。
本件に対して質問できるのは、18日の委員会となります。私からは2013年の招致時点から現在に至るまでの3施設の建設金額の推移・その内訳などを要求しました。
たしかに資料があった方が質問の制度は高まりますし、色々と整理する時間も必要なことは理解しますけど、それにしても世間の関心や動向からかけ離れたペースではないでしょうか。
都議会における一般的な委員会の流れというのは、
・説明聴取、資料要求
↓
・質疑応答
が別日に設けられて必ずセットになっているがゆえに、こうしたタイムラグが生まれてしまいます。
ですがこれでは、小池知事の積極的な情報公開や、IOCなどの国際機関との折衝のスピードにはまったくついていくことができません。
説明聴取はほとんど儀式的に10分くらい話を聞くだけですし、資料要求も委員会の場でやり取りせずに、執行機関と事前に紙でやり取りしておけば物理的には事足ります。
なので即日で質疑応答に入ることは、本来なら容易にできるはずです。
こうしたスローペースの弊害として、実際に今回の質疑が行われた翌週か翌々週には、4者協議によって3施設の見直しについて結論が出ているわけで、この委員会の質疑によって何か建設的な変化を起こすことはタイミング的に極めて難しいと言わざる得ません。
そして逆に、まだ議論の余地がありそうな総費用や仮設施設の負担金額については正式な数字が出ていないので、現時点では質疑の対象にならないという仕切りになりました。
うーむ…。
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まず大前提として、オリパラ特別委員会は都議会議員たちと、都庁の執行機関(主にオリパラ準備局や総務局)が質疑応答を行うものです。
いま現在、主に議論の遡上にあるのは上山信一・外部顧問が率いる調査チームが出している報告書の内容で、この数字について執行機関では十分な回答ができてないことは確かです。
※都政改革本部の資料はこちらからすべて閲覧できます
http://www.toseikaikaku.metro.tokyo.jp/
であれば参考人招致で上山顧問や調査チームのメンバーを呼んで、直接内容について問いただし、議論を重ねていけば良いことです。その権能は、オリパラ委員会にしっかりと付与されています。
にもかかわらず参考人招致もなく、見直し案が正式に提示された3施設の質疑のみが11月下旬に行われる…。このスローペースを私は強く危惧するもので、このままでは
「都議会は仕事をしているのか?」
「都議会なんて、やっぱりいらないのでは?」
という批判はますます強まるばかりではないでしょうか。
さらにはこうしたマイペースなオリパラ委員会に加えて、先日も取り上げた通り豊洲市場問題特別委員会は、その後1週間が経っても開催日程すら決められていないのですから、空いた口が塞がらないとはこのことです。
開かれない都議会の豊洲市場問題特別委員会…。都の報告を受けて、早急な開催と検証を!
http://otokitashun.com/blog/daily/13194/
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ということを書いていると、
「他人事みたいに論評してないで、オマエも当事者なんだからなんとかしろ!」
というご意見をいただきます。おっしゃる通りなのですが、議会はどうしても合議制≒多数決で決まる場所ですので、私ひとりが声をあげてもなかなか変わらないのが実情です。
しかし何度も申し上げている通り、こうした対応はすべて世論の動きでいくらでも変わっていきます。
小池知事の動きが早まれば早まるほど、それについていくことのできない議会側への疑問・批判は高まり、変化せざる得ない状況になるのではないでしょうか。
その動きが加速するよう、遅々として進まぬ都議会の状況についてきまして、できるだけリアルタイムでレポートしていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。