トランプ大統領はチャンス - 相変わらず茶番劇に終始する日本政治

1.トランプ大統領はリスクではなくチャンス

トランプ氏が米国の次期大統領に決定し、私が最初にしたツイートは「気持ちが高揚する。日本を前に進めるチャンス」。続いて「どうなるかではなく、どうするか、が大事。自立する個人、自立する地域、自立する国家を基本理念に、ますます広く国民の皆様と対話を拡げてまいります」とツイートしました。

大統領選の結果が出るまでトランプ氏をリスクと捉える見方がドミナントに見えましたが、一瞬暴落した株価もすぐに反転、ずいぶん前から(議会や官僚組織が発達する成熟した民主主義国家では)「心配無用」と断じていた橋下徹氏の言う通りとなりました。トランプ大統領はリスクではなくチャンスなのです。

欧州も中国もそして米国も大変な激動期に入る中で、ひとり日本だけが、いわゆる「55年体制の亡霊」の跋扈を許し日程闘争に拘泥していては、本当に滅びてしまいます。米国ではビジネス出身の大統領に加えて連邦議会との捻じれも解消され、日本もスピード感をもって国を前に進めていかねばなりません。

2.相変わらず茶番劇に終始する日本政治

しかし日本の政治は、自民党も民進党も含めて、全く変わろうとしません。昨日の衆院本会議ではTPP採決を民進党は欠席、同日に予定されていた(1年5か月ぶりに再開されるはずだった)衆院憲法審査会も民進党の武正会長代理が(本来、持ち込んではいけない)政局を持ち込んでしまい、あえなく延期。

腹が立つのは民進党の蓮舫代表。昨夕の会見で、憲法審査会は政局と切り離して審議すべきとの批判がある、と記者から指摘され、「筆頭間で冷静な話し合いのもと運営を決めているので政局の影響が特段あったとは思っていません」としらを切ったのです。政局以外に何が理由で日程が延期されるというのか。

17日に再開される衆院憲法審査会では、こうしたグダグダの茶番劇に鉄槌を食らわせるとともに、4日に提出された私に対する懲罰動議についても、民進党に撤回を求めるとともに、仮に撤回しないのであれば、与党に賛成するよう働きかけ、懲罰委員会に付託いただいた上で公の場で弁明していく所存です。

3.おもしろき事もなき政治をおもしろく

もちろん、いつまでも民進党の相手をしているつもりはありません。「トランプ大統領が誕生したら、これまでみたいに民進党の相手をしてる場合じゃないですね」とのツイートもいただきました。これを機に、民進党を小指で捻り潰しつつ自公政権とがっぷり四つに組んで切磋琢磨できるよう頑張って参ります。

私たち日本維新の会は、失言を繰り返した山本農水大臣に信任投票もできませんが民進党の茶番劇に加わるつもりもない、との観点から、昨日の衆院本会議には出席しつつ投票しませんでした。民進党もアホですが、自民党も、どうかしています。やはりどんな組織団体も一強が続くと緩みが避けられないのです。

米国における激烈な大統領選挙を見つめながら改めて思ったのは、二大政党による切磋琢磨が米国政治にダイナミズムを生んでいるということです。蓮舫代表率いる民進党が共産党と手を組み万年野党化する中、私たち維新が「おもしろき事もなき政治をおもしろく」し、自民一強体制を打破していく所存です。


編集部より:この記事は、衆議院議員・足立康史氏の公式ブログ 2016年11月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は足立氏のブログをご覧ください。