私に聞いても仕方がないのだが、それでも結構真面目な人が私に衆議院の解散はいつですか、と聞く。
当たるも八卦、当たらぬも八卦の類だが、現職の衆議院議員も次期衆議院選挙に立候補準備中の方も知りたいのが、衆議院の解散時期である。
分からない、というのがいつも正解なのだが、分からないでは済まされないのが当事者の方々だ。
ないと思っていた選挙がある、ということになると、選挙事務所や選挙用自動車、選挙スタッフの確保等をしなければならない。
二度、三度解散風が吹いたのだから、大抵の人はいつ選挙になってもジタバタしないで済むような体制を整えているはずだが、新人候補者の場合はなかなかそうはいかない。
いつも選挙準備が整わないままに選挙に臨まざるを得ないのが、新人候補者の宿命である。
多分、自民党の当選1回、2回の衆議院議員も似たようなものだ。
1年後に解散総選挙になっても、1、2か月後に解散総選挙になってもほぼ状況は変わらない。
選挙に強い人たちは、1、2か月後でも1年後でも大体は同じように選挙が出来る。
違いは、1,2か月後のことは大体予測できるが、1年後のことはよく分からない、ということぐらいだろう。
いつ選挙になっても、自民党は議席を大きく減らす可能性がある。
一方の民進党は、小池新党が出来たり、日本維新の会と小池、河村の連携が成立する前だったら、共産党との選挙協力をするだけでそこそこの成果を収めることが出来るはずだ。
早く衆議院の解散総選挙を待ち望んでいるのは民進党の方で、落選必至の現職議員をそれなりに抱えている自民党の方は、基本的に今は解散総選挙は望まないはずだろう、というのが私の見立てである。
自民党は、むしろ有力な第三極政党の誕生を待ち望んでいるのじゃないか、と思う節がある。
今の自民党に取って好都合なのは、非自民党勢力が割れることだ、というのは歴然たる事実だからだ。
共産党や、生活の党改め自由党は民進党に懸命に抱き着こうとしてあれこれ画策しているから、自民党の選対関係者の方々は多分ヤキモキしているはずである。
まあ、どんなにヤキモキしても、共産党は結局自分たちの候補者は取り下げ民進党の候補者に投票するはずだから、自民党が期待するのは、民進党の候補者から民進党の支持者を引き剥がすことが出来るような魅力的な第三極の候補者が立候補してくれることである。
今は影も形も見えないから、自民党の選対は、今の時点での解散総選挙は望まないだろうな、と思っている。
状況が変わるのは、明日の安倍さんのトランプ氏との会談で先行きに明るい展望が見え、かつロシアとの間での北方4島返還交渉や平和条約締結交渉に明かるい兆しが見え、自民党安倍内閣に対する期待度が跳ね上がった時である。
しかし、まあ、無理だろうな、というのが現時点での私の判断だ。
解散風を吹かせてみたり、止めてみたり。
実に気の毒だが、これが選挙である。
まだまだ、何が起きるか分からない。
12月のプーチン来日の結果次第である。