今日の安倍総理のトランプ氏との会談は、ひとまず成功だったようだ。
安倍総理がのっけから気まずい思いをして、渋面を作り、如何にも日米関係の将来に暗雲が漂い始めたような雰囲気を醸し出すと、日本の国内で不安が拡がりかねないところだったから、悲観材料や懸念材料みたいなものが今の段階では殆ど感じられなかったのがいい。
アメリカの国内では、今なお最悪の選択だ、世も末だ、ぐらいな感じで物を言っておられる方々がおられるようだが、日本は、これで日本独自の外交が展開出来るチャンスが到来した、ぐらいに前向きに捉えておくのがいいだろう。
もっとも、そうは言いながら、次期トランプ政権の動向やアメリカの政治の潮流には益々目を光らしておく必要がある。
アメリカ国内の亀裂は相当大きそうだ、アメリカの分断はそう簡単に解消しそうにないぞ、などと言うことになったら、まだこれから何が起きるか分からない。
次期トランプ政権の安定性や信頼性、さらには継続性をよくよく見極めておく必要がある。
トランプ政権は1期だけで、4年後にはまた元に戻りそうだ、などということになったら、日本政府としてトランプ政権との付き合い方はほどほどにしておかなければならない、ということになる。
これからの情報収集が大事になる。
これまではもっぱらアメリカの主要紙やテレビ局の報道、さらには日本の外務省の報告などに依拠して情報収集してきたのだと思うが、どうもこれがとんでもない間違いの元だったようだ。
総理補佐官の派遣ぐらいでは、どうも足りなさそうである。
この際、各方面からアメリカ・ウォッチャーを動員されてみたら如何だろうか。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年11月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。