個人投資家に共通するポートフォリオの「3つの問題点」

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昨日はSHINOBY`S BAR 銀座で初めてのセミナーを開催しました。「究極のポートフォリオセミナー」というタイトルで昼と夜の2回開催したのですが、どちらも満席御礼。しかも当日 の出席率が100%とこちらも初めての経験。終了後の受講された方の満足度の高さにも大きな手ごたえを感じました。

全員の方にワンポイントパーソナル・コンサルティングということで、ポートフォリオを作成していただき、アセットアロケーションに関するアドバイス をしました。1日に30名の方のコンサルティングをしたのは初めての経験でしたが、多くの方の資産運用状況をまとめて拝見する中で、日本人個人投資家に共通する3つの問題点が見えてきました。

<問題点1> 預貯金に資産が偏りすぎている
半数以上の方は資産の半分以上が預貯金に偏っていました。投資先が無い、投資の勉強をする時間が無いといった理由から、積極的にリスクを取るポートフォリオになっていない状態で放置されているのが現状です。

<問題点2> 円資産に資産が偏りすぎている
ほとんどの方の資産配分は円資産が圧倒的になっていました。ところが1ドル=113円になった今の時点で、これから円高?円安?と聞いてみると円安と思っている人が圧倒的なのです。考えていることとやっていることが逆になっている状況です。

<問題点3> 「お金を借りる力」が活用されていない
会社や役所に勤務して「お金を借りる力」を持っているにも関わらず、そのリソースを有効活用していない人も数多くいました。借入にはリスクもありますが、金利差からインカム収益を生み出すことができるチャンスでもあります。

限られた時間の中でも、それぞれの方に問題点の指摘をピンポイントで行うことができ、将来を変えるための大きな方向性を示すことができたと思います。

単に「投資で資産を増やす」という視点ではなく「リスクをコントロールしながら将来に必要なお金を着実に手に入れる」という目標を達成するために は、資産運用をポートフォリオで考えることが必要です。個人投資家には「どんなタイミングで投資するか」や「どの銘柄に投資するか」よりも「資産をどう配分するか」の方が圧倒的に重要です。

もっと多くの個人投資家にこの考え方と具体的な方法を伝えていかなければならないと改めて思いました。主催者側で気が付いた改善点を修正した上で、来年また次回の開催を行う予定です。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年11月27日の記事を転載させていただきました(タイトル改稿)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。