こんにちは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
昨日は都議会一般質問、13時から21時前までの長丁場で各議員から質疑が行われました。
一昨日同様に質疑通告は行わないとされていた自民党都議からの質問にもスムーズに答えており、ある程度の事前通告があったのか、知事サイドが想定問答に慣れたのかは不明ですが、昨日は円滑な議会運営だったと思います。
(画像は知事の部屋より)
議論はもちろん多岐に渡りましたが、本日ピックアップするのは「入札監視委員会」について。
入札監視委員会とはその名の通り、行政が行う様々な公共事業などの「入札」について、不正がないか・妥当に行われているかどうかを監視するために、法令に基いて設置されている第三者機関です。
…ところが都の場合、この「第三者機関」であるはずの入札監視委員に、なんと元都職員・都庁OBが就任することが半ば慣例となっていました。
「行政経験があり、入札などの制度に精通している人物を客観的に選んだ」
というのがその理由になりまして、そりゃあ都庁OBなら経験もあって制度にも詳しいでしょう。
しかしながら、これも一種の「天下り」であり、身内が身内を監視したところで厳しいチェックが働くのか、常識的に考えて疑問を覚える人が大半ではないでしょうか。
実際に先月の決算特別委員会で共産党都議が指摘したように、落札率99%の豊洲新市場の建屋入札はこの入札監視委員会で見事にスルーされており、しかもその時の委員長は元市場長だったというオチまでつきました。
豊洲落札率99%工事 都入札監視委が審議せず 当時委員長は元市場長
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016111502000125.html
こうした状態に対して、体制刷新を求めた都議からの質問に対して小池知事は、
「都民目線で疑惑を抱かれるような人事はやめるように指示したところである」
と肯定的な答弁を行い、改善を約束しました。
ちなみにこの質問を行ったのは共産党の都議。これまで共産党に対しては、どんなに的を射ている質問に対しても「ゼロ回答」というのが慣例であった都議会において、これもまた画期的な出来事です。
激しく対峙をする自民党都議からの質問に対しても、肯定するところは肯定してしっかりと答弁していましたし、あるべき「是々非々」の議会になってきていることは、非常に健全なことではないかと思います。
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ちなみに来週の総務委員会で取り上げる予定ですが、天下りの温床になっている都の外郭団体(監理団体)の業績を評価する
「監理団体改革推進委員会」
という組織がありまして、これまたメンバーは副知事・関係局長・部長という身内のオンパレード。第三者の目すら入っていない委員会が、自分たちの天下り先に厳しい評価を下すわけがありません。
こちらについても外部有識者など外部の視点を取り入れ、またその審議過程は公開するように求めるつもりでして、改善に向けて前向きな答弁がもらえるのではないでしょうか。
本会議の議論の中で「都民目線」「都民ファースト」という言葉が何度も何度も出てきましたが、これまで都政の中にあった
「常識的に考えて(=都民目線で)オカシイ!」
ことが次々と明るみになるとともに、改善が約束されていくスピード感は非常に心地よいものがあります。
もちろん100点満点の都政運営ではありませんし、指摘すべきところは指摘する・是々非々のスタンスで臨みながら、こうした改革・改善はしっかりと前に進んでいくよう、引き続き政策提言をしていきたいと思います。
来週からは委員会審議も始まります。それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。