170億税金増だけど、厚生年金で面倒見て…そんな政治家大丈夫ですか?

伊藤 陽平

本日は議員の経済事情(年金)に関するお話です。

nenkin

全国市議会議長会から、地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書についての資料が届きました。

かつては3期務めると受け取れる議員年金という制度がありましたが、議員特権だということで反対運動が行われ、廃止されることになりました。

20代議員と雑談をしていた時にも、
「議員年金もらえる三期までは続けなよ!」
と言われたことがあるという話になりましたが、未だに議員年金があると思っていらっしゃる方もいるようです。

昨今では、担い手不足、そして議員の専業化が進んだことにより、年金制度の充実が必要だとされています。

ご存知の通り、厚生年金は労使折半により保険料が支払われます。
通常であれば企業が保険料を支払うことになりますが、議会の場合は税金が投じられることになります。

もし厚生年金が導入される場合、自治体の負担は年170億円の増額だとされています。
そもそも、こうした提言が出てくること自体がおかしなことです。

前提として、立候補をする最終的な意思決定は自分で行われているはずです。
そのため、経済的なリスクも踏まえて立候補しているはずで、専業しているのもまた自分の意思によるものでしかありません。
自ら支援者に対して兼業をすることを説明すれば良い話で、他人事のように納税者の財布に手をつける政治家は問題外です。

また、担い手不足に関しては、議会の人数を減らせばよい話です。
そもそも立候補したいと思えないほど魅力がない自治体にしているのは、これまで自分たちで行ってきた議会活動が成果に繋がらなかっただけのことです。
こちらも他人事のような発想で、厚生年金を始めれば担い手が増えるかのような話にすり替えることも、おかしなことです。

今後担い手不足の自治体が衰退することは仕方がないことで、税金を投じてまでゾンビのような新人議員を誕生させる必要もありません。

こうした納税者の視点が欠けた年金制度よりも、将来世代への負担削減最優先の姿勢で望みます。

それでは本日はこの辺で。