シカゴでオバマが最後の演説をした。全文和訳が掲載されているHPをリンクしておきます。読み応えがあります。(http://chu2.hatenadiary.jp/entry/obama/Last/Speech/Japanese)
しかし、後任者として完全な反対派が選ばれたのですから、オバマ大統領はどこで間違ったかも考えながら読みたいところです。
同じリベラルな大統領で、ビル・クリントン大統領もゴア副大統領にバトンを渡せませんでしたが、これは、セックス・スキャンダルで弾劾まで議論されたのが原因で、政策批判とは限りませんでした。
しかし、オバマ大統領の場合には、8年実績への評価が低かったとしかいいようがないのです。
私が昨年の7月に出した「アメリカ歴代大統領の通信簿」(祥伝社黄金文庫)では、「オバマの八年間についての評価は、2016年の大統領選挙、議会選挙の結果によって変わると思われる。無事にクリントン大統領誕生で議会でも民主党が勝利すれば、オバマの遺産はかなり実現し評価されるものになろうし、共和党の勝利になれば、理想は高かったが政治力、決断力のなさでアメリカを混迷に陥れた大統領ということになるのではないかと思われる。しかし、もし、現状であえて評価をするとしたら、凡庸だが大失敗もないCという評価しかないだろう。」と書きました。その趣旨から言えば、大統領選挙でトランプが勝って、上下両院でも共和党が勝ったのだから中の下ということになります。
ところで、この演説のなかで、オバマは「 我々がどのような立場にあろうとも、私たちは励まなければいけません。私たちがこの国を愛するように、信愛なる市民たち一人ひとりがこの国を愛しているという前提を持って始めなければいけません。」といってます。
日本の場合、アメリカともヨーロッパと違って、日本を愛するどころか敵意をもった移民も受け入れ、帰化させているという特殊性があります。現実的に不便だから帰化したが、心まで帰化してないとか平気でいう人もいます。
もちろん、日系アメリカ人が日本人がルーツであることを忘れろといわれないように、ルーツを忘れる必要はありません。
しかし、帰化する以上は、日本人としてこの国を愛し、忠誠を誓うことを受け入れないなら、同じくこの国を愛する国民という前提はなりたちません。
韓国では帰化するときに忠誠を誓うセレモニーをするそうですか、日本も考えるべきでないでしょうか。
*参考 (私のフェイスブックのタイムラインに寄せられたYoshiaki Saito さんのコメントより)
宣誓書
私は日本国憲法と法令を守り、定められた義務を履行し、善良な国民となることを誓います。
平成 年 月 日
氏名
一方、米国では市民権獲得はハードルは高く、Oath of Allegiance (忠誠の誓い)には、下記の内容が含まれている。
・アメリカ合衆国憲法への忠誠の誓い
・以前保持したすべての外国への忠誠の放棄の誓い
・国内外の敵からアメリカ合衆国憲法を守る誓い
・法律が定めた場合、兵役に従事する約束
・国家の大事の際、法律が定めた市民としての義務を果たす約束