113円と112円台を行ったり来たりしている不安定なドル円や、20000円を超えたと思ったらその後に上げ下げがはっきりしないNYダウを後目に2017年に入ってから淡々と上昇を続けているのが「金」と「銀」です。
両方ともトランプ大統領が当選した直後は「強いアメリカ」への期待からドルやNYダウが買われて基本的に下落の一途を辿っていましたが、最近の保護主義的な行動や強いドルを不満とする発言などによって米国経済の今後が読みにくい環境になりドルやNYダウが不安定な値動きを余儀なくされているので、結果として安全資産と言われている金や銀に投資されているのでしょう。
特に、金は2001年の米同時多発テロ、2008年のリーマンショックだけでなく2015年の中国ショックの際はドルやNYダウなどの為替や経済指数が軒並み下落する中にあっても安定的な値動きを見せていました。金は安全資産と呼ばれるだけでなく、「有事の金」とも呼ばれています。
何か有事があると金が買われる訳です。そんな金(銀も)が今年に入って、淡々と上昇を続けています。まだトランプ大統領が就任して10数日ですが、その一連の行動と発言で投資家には「有事」だと思われはじめているということでしょうか。