公開質問への回答+都議会改革は私がやる!

こんにちは。東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

さて、一昨日に私が書いた記事   小池支持者も驚愕、千代田ファーストは内田茂都議の政策だった⁈に対して、伊藤新宿区議から下記の通り、公開質問が出されたのでお答えをします。

内田茂氏は都民ファーストだと言い張る川松自民都議へ公開質問状

ぜひ川松都議のご意見をお伺いしてみたいと思います。
(1)内田茂都議が、都議会のドンと呼ばれることはどのように考えているのか
(2)本当に内田都議は「改革派」であるのか
(3)増田寛也氏を都知事選で支援されたが、都民の立場で考えれば間違っていたのでは
(4)内田茂都議の高齢多選に関しては、どのようにお考えか
お忙しいかもしれませんが、せっかくの機会なので、選挙期間中に議論を深めるという意味でも2月4日までにご意見をいただけると嬉しいです。

ダイナミックな政策議論をしたい

私も当然お答えをしますが、千代田区長選挙の話が「都議会のドン」の話に置き換えられてしまい、本質的な区長選の議論が出来ない事は寂しい限りです。私が過日のブログでお伝えしたかったのは、都区制度改革論議は既に都側の作業はかなりのレベルで済んでおり、現況は23区側にボールが渡されている事です。例えば、23区の区域再編も現状では23区側の判断で出来る事になっています。そこまで、推進してきたのが都議会の議論である事をご理解頂き、ダイナミックな政策論争で区長選挙と向き合う事で、もっと多くの人々と23区を見つめる機会になったかなと考えています。

白か黒かきっぱりと。

伊藤区議がブログ内で私の下記ツイートを紹介してくれています。

これは私の嘘偽りない気持ちです。今週も都議会自民党の先生方が上から下まで揃っている中で、都政改革本部の入札制度を調査するPTを担当する財務局職員に意見を申し述べました。いつまでグレーゾーンのままで議論を進めるのか?しかもグレーには「白に近いグレー」から「限りなく黒に近いグレー」まで幅があり過ぎる。その曖昧なままで議論をして、本当に正しい答えを導き出せるのか?と発言しました。「黒なら黒」「白なら白」としないと世間の大半が「限りなく黒に違いない」と思っている以上、世間はグレーではなく「黒」という認識ですよね。

この事は新市場移転問題についても繋がっている事で、新市場のモニタリング調査で1〜8回目とは比べものにならない数値となった9回目の調査結果を受けて、有識者は9回目の調査に何かあったのではと考えているのですが、世間は1〜8回目の調査がインチキをしていて9回目に正しい数値が出たのではないかと思っています。こちらも再調査となっていますが、どこでゴールとなるのか先行き不透明です。

悪いものは悪いとハッキリ言える政治家に

つまり、私は「良いもの良い」「悪いものは悪い」とはっきり言える社会でなければより良い東京は作れないと思っています。特に墨田区選出の都議会議員として、私がお応えするのは墨田区の方々に対して恥じる事の無い活動であって、今までもこれからも、常に胸を張って都議会で仕事をします。同時に、政策を度外視して選挙ばかりを考えて軸がブレてしまうようでは、尚一層の政治離れが加速すると思われます。

その意味で、私は素直に内田茂さんの東京都での功績を記したつもりですが、今度は公開質問ではなく、公開討論会などで、もっと前向きなダイナミックな都市づくりについて語り合えれば幸いです。頂いた質問ですから、これから順次お答えしますが、私の素直な気持ちは、小池都知事の「行動力」「突破力」に私達の政策・智恵が重ねれば「東京を世界で一番の都市に出来る」だろうという事です。これは内田さん云々ではなく、少なくとも私も浪人中も含めればけっこうな時間を使って都政と向き合って来た中で出てきた一つの智恵です。

(1)内田茂都議が、都議会のドンと呼ばれることはどのように考えているのか

「ドン」と呼ばれる根拠がどこからも出て来ないままに言葉だけが独り歩きしているように思います。そもそも「ドン」とは「ボス」とか「首領」という意味でしょうが、少なくとも私自身は内田茂さんが怒鳴ったりする場面は一度も見た事がありません。とは言え、都議会自民党では最年長であり多くの人が意見を求めたりはしているかもしれません。「ドン」というよりは「ご意見番」みたいな感じに捉えています。

都議会自民党には、会派幹事長経験者が会派顧問や会派相談役という役職に就くのですが、どうも多くの人の勘違いは幹事長の上に顧問・相談役がいて、会派運営を顧問・相談役が影で仕切っているかのように見えている事であり、「黒幕」などと呼ばれている事に繋がっているのではないでしょうか。あくまで、その時々の方向性を決定するのは「執行部」であり顧問・相談役は諮問機関に過ぎないのです。実際に、顧問・相談役の答申とは異なる幹事長判断が出された事もあったと聞いています。

私も昨年夏の都知事選挙以降、色々と考えています。他の議員や都の職員、あるいはマスコミの皆さんと意見交換をして参りました。よく分かってきたのは「ドン」の名前を利用する人が多いという事です。「これは内田先生の了解済み」だからと物事を進める方がいるわけです。こういう行動が「内田像」を実体の伴わないままに間違った形で膨張されたのではないでしょうか。

正直な事を言うと、私が都議会議員になって以来、一番多い頼まれ事が「内田先生を紹介して欲しい」という事です。特に多いのが国会議員の先生からです。それだけイメージは大きくなっていたのではないでしょうか?私はそんな気安く人を紹介出来る仲ではないので誰も紹介した事はありませんが。

(2)本当に内田都議は「改革派」であるのか

これは繰り返しになりますが改革派です。政治思想であればかなりのリベラルであると言えます。常に昨日よりも今日、今日よりも明日と良い変化を求めて動かれています。過日のブログにも載せたように、都区制度改革を推し進め、今は都側がやれる事は全てやってきて、ボールを23区側に渡した状態です。この調整3税に基づく、都区財政調整制度も誰よりも明るいお方です。

また、東京都には東京都税制調査会が設置されています。この設置も内田さんの足跡の一つです。国会レベルになると、政府税制調査会と自民党税制調査会のように政府と党で別々に存在するのですが、内田さんが行政側に働きかけて東京都では「行政と議会」が一体となって税制を論じなければ危機的状況に陥っている財政を立て直す事が出来ない、少子高齢化が進み、人口動態に歪みが出つつも力強く首都機能を働かせなければいけないという思いに基づいての設置となりました。実際に、この設置された税制調査会は東京都の財政再建に貢献してきました。

様々な場面で、今まで誰もやった事の無い未知の領域を開拓されるのがお好きな方と認識しています。ただ、ご自身では何も語りませんので、この辺りの認識は中々持てないのかもしれません。

(3)増田寛也氏を都知事選で支援されたが、都民の立場で考えれば間違っていたのでは

この点については都知事選の最中からも各所で指摘をされていました。実際にニコニコ動画の公開討論会で私は出来るだけ書き込まれた質問を増田さんにぶつけて広く疑念にはお答えして頂こうと努力したつもりであります。

知事選挙の結果で小池知事があれだけの得票で当選された事を私自身は真摯に受け止めており、結果が全ての選挙からすれば間違っていたのかもしれません。現在は、小池知事の政策と真正面から向き合い、より良い東京を実現する為に精進すべきと考えています。

(4)内田茂都議の高齢多選に関しては、どのようにお考えか

まず首長の高齢多選と議員の高齢多選は似て非なるものであるという前提が抜けているように思います。首長は役所内の全ての権限を有します。中でも人事権を持つ事は重大で、長く首長をやられる事で「イエスマン」が増えて役所からダイナミックな政策風が無くなってしまいがちと一般で言われます。

内田茂さんは、私個人の感想で言えば「頭の回転の早さ」「智恵の出し方」「発想の豊さ」において追随する者がおられずズバ抜けています。だからこそ、私自身も多くの事を学んできたわけですし、おそらく役所の方々も政策のヒントを貰ってきたのではないでしょうか。

議員の高齢多選はケースバイケースであると私は考えます。例えば、地元の墨田区には瀧沢良仁先生がおられますが80歳を超える当選12回の長老です。この方は、自民党東京都連の会合では出席していれば必ずと言って良い程、内田さんに意見を言っていました。例えば、知事選の候補者選考のあり方や都連の運営についてなど。かなりパワフルです。

これは大きな実感ですが、内田茂さんにしても、瀧沢先生にもしても考え方はシャープで、けっこう斬新なアイデアマンです。ですので、多選・年齢だけを取って適格・不適格と議論するのは私にはなじみません。首長でも、常に進化し続ける事が出来るならば年齢は関係無いかと思います。

逆に若くても、努力しない人、頭を使わない人、自分の事ばかり考えている人は不要であり政治の場からは退場すべきではないでしょうか。私も、歩みを止める事無く一日一日を大切に積み上げていきたいと考えています。

さりとて都議会改革へ

という事でありますが、同時に「透明性」の観点から都議会自民党はブラックボックスという批判にも答えを出していかなければなりません。私も一期生で、周りからは「何も知らないだけだ」と言われますが、ブラックボックスがあるならば、それはオープンにすべきと考えます。同時に、各メディアの皆様方にもお力を借りて、この点の調査を早く結論が出るようにして頂きたいなと思う次第です。

入札に絡んでも色々と伝えられていますが、私は入札を取り仕切る財務当局に「一切の資料を公正取引委員会」に提出して白黒を早くつけるべきだと昨年の夏から言っていました。私自身は、都議会自民党が多くの人に支えられて都知事と上手に都政運営を展開していく事が東京都・東京都民にとって最大のプラスだと思っていますし、それが王道ではないでしょうか。

だからこそ、都議会が生まれ変わるチャンスが今こそあるのだと思います。私自身は都政における基本問題をあらためて列挙し、一つ一つ課題を克服していく同志を探している最中です。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2017年2月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。