近年、欧米諸国においては社会の分断が危惧されるような現象が散見されています。
特に英国のEU離脱に関する国民投票では世代間の分断が顕著になりました。
こうした現象は我が国にとって対岸の火事とは言い切れません。
これからの人口減少・超高齢社会を乗り越えていくには、幅広い世代を巻き込んだ健全な民主主義を維持し、国の判断を誤らないようにしていく必要があります。
投票率は年齢とともに上がっていきますが、その上昇率は時代によって大きくは変わりません。
このため、若い時の投票率はとても重要な指標です。
このような問題意識のもと、国会議員の中でも最も若い世代である30代の有志が集まり、若者の政治参加について検討していくこととしました。
第1回目の会議では投票環境整備をテーマに議論。
東洋大学法学部の竹島博之教授から講演をいただいた後、若者代表として参加していただいたタレントの岸明日香さんも交えて意見交換しました。
日本の若者は、他の先進国と比べて政治への関心は決して低くありません。
ではなぜ日本の若者の投票率は低いのか?
竹島教授の講演の中で特に印象深かったのは、現在の投票制度は週末休みのサラリーマンを前提につくられており、特に土日にアルバイトを入れることの多い学生にとっては必ずしもフレンドリーな制度となっていない、というものでした。
では、学生をはじめ、若い人にとってフレンドリーな選挙制度とはどのようなものなのか。
インターネット投票の導入についてどう考えるか。
期日前投票所をもっと生活に身近な場所、時間に設置する必要があるのではないか。
などについて議論を行いました。
仲間集め、資料作り、ゲストへの参加依頼、日程調整などなど、あらゆる作業を発案者の私が担ったので、準備はかなり大変でしたが、順調なスタートをきれたと思います。
今後も毎月1〜2回程度、「若者の政治参加検討チーム」を開催し、課題を洗い出した上で総合的な対策をまとめていく予定です。
鈴木隼人 衆議院議員(自由民主党、比例東京)
プロフィール
1977年生まれ。東京大学卒業、東京大学大学院修了、経済産業省勤務を経て、2014年の衆院選で初当選。「若者の政治参加検討チーム」発起人、「認知症予防の会」代表、「育menサミット」代表。
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