ALS患者の独白『この世に健常者なんて居ない、人類皆が障害者!?』

今日は、真面目に、健常者と障害者について語ります。
最初に漢字を見てみましょう。
健常者ー常に(心身が)健やかな者
24時間365日常に健やか、そんな人間いるのでしょうか?もはや、生き仏の領域です(笑)
障害者ー害が(心身に)障る者
人間誰しも害を一つや二つ持っています。例えば、酒癖の悪い人も立派な障害者です(笑)
漢字から考えれば、人類皆障害者です。それは極端だとしても、健常者と障害者という括りで、お互いを見るのではなく、1人の人間として見れば、もっと尊重し合えるのではないでしょうか?
改めて申し上げますが、私には障害者の自覚がありません(笑)そして、ビジネスパーソンとしてのスキルは、人と比べて簡単には負けないと思っています。しかし、私は動けないし、喋れません。よって仕事をするために秘書を雇いました。彼は私の介助者ではなく、部下であり、ビジネスパートナーです。
ヘルパーさんとの関係は、患者と介助者ですが、見方を変えればサービス提供者とお客様ともいえます。医師や看護師との関係もしかりです。あくまで対等な関係で、お互いをリスペクトする必要があります。
そして、家族との関係は、障害者と介助者ではなく、夫であり父親です。ALSになる前の関係を変えないと、家族と約束しています。
私の妻は、どんな些細な書類も「主人に確認してOKならサインします」というスタンスを崩しません。ALSは知覚や意志に影響ない以上、自分で確認して欲しいということです。つまり、私の意志を尊重することを1番に考えているのです。これまでと同じスタンスです。
どうしても周りが、良かれと思って動く場面はあるのかもしれません。しかし、可能な限り本人の意志を確認してもらえれば、本人も存在意義を見いだせるのではないでしょうか?
障害者は社会に守られるだけの存在ではありません。時として、障害者と呼ばれる人が、守る側に立つこともあります。健常者の世界から、ALSによって障害者の世界に移行した私ですが、家族を守るのは自分の責務だと、変わらず思っています。
私だけではないはずです。支えられた分だけ支えたいと思うのが人の性です。障害者だって同じです。一人前として、接してもらえたら幸せです。
株式会社まんまる笑店
代表取締役社長
恩田聖敬

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2014年4月のサッカークラブ『FC岐阜』の社長就任と同時にALS(筋委縮性側索硬化症)を発症。2015年11月末の公式リーグ最終戦を以って、止む無く社長を辞任。現在、今後の生き方について模索中…(笑)。HPを通じて、自分の現況や経験、考えを発信しています。

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株式会社まんまる笑店代表取締役社長。サッカークラブ『FC岐阜』前社長。 FC岐阜社長就任と同時にALS(筋委縮性側索硬化症)を発症。その後も社長業を続投していたが、2015年11月末の公式リーグ最終戦を以って病の進行により、止む無く社長を辞任。 2016年4月25日に取締役を退任し、FC岐阜の業務から離れる。2016年...

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この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ前社長)のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2017年3月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。