我が働き方革命 シンガーソングライターとしての活動を始めます

常見 陽平


最新作、『なぜ、残業はなくならないのか』がリリースされた。「働き方改革」に対して、いやこの国に対して言いたいことを書き綴ったものである。おかげ様で、昨日は文教堂書店のリアルタイムランキング(新書部門)で瞬間風速的に30位だった。定番の売れている本や、ハーレークイーンなども含まれるランキングなので、上位に入ったと言っていい。八重洲ブックセンターで、平積みになっているがあと2冊なんていうツイートも発見した。Amazonも1000番台につけている。

発売日に、Abema TVの「Abema Prime」とTBSラジオの「Session-22」にも出演した。「Session-22」の方はここで音を聴くことができるので、ぜひ。上西充子先生、坂口孝則さん、佐々木亮さんと一緒に吠えている。

しかし、厳しい現実というのもあるものだ。

発売日に、近所の書店で感動の遭遇!なんて思い、ソラマチの三省堂書店に行ったら・・・。

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1冊しか並んでいなかったよ。

こういう、厳しい現実に叩きのめされながら、生きている。

幼少期『ウルトラマン』や『仮面ライダー』やプロレスを観て、「強くなりたい」と思った。力は正義ではないけど、正義は、力だ。しかし、喧嘩ではいつもボコボコにされた。喧嘩でパロスペシャルや、スピニングトーホールドを使おうとして、失敗し、大人の世界を知った。ウルトラマンにも仮面ライダーにも、藤波辰爾にもなれなかった。

第一志望の進学校に進学。制服もなく、校則も少なかったが、逆に自由と若さに弄ばれた。バンドをやった。下手くそだった。中学時代までは神童と言われていたが、勉強にもついていけずドロップアウトした。読書とヘビーメタルで乾いた心を癒やした。

大学時代、ゼミの仲間に圧倒された。みんな、秀才揃いだった。私は盟友中川淳一郎とやっていたプロレス研究会に居場所を求めた。みんな、大手企業に決まっていったが、私は収賄事件で有名だったダーティーな企業、リクルートしか内定がでなかった。今ではそれなりに大手企業だが、当時は、別に立派な就職先ではなかった。

会社員時代。仕事ができず、周りの皆に圧倒された。「新人が入ってきても、お前に教えられることはあるのか」と罵倒された。実際、何も教えられることはなかった。仲間たちが出世したり、起業して成功していく様子をじっと見ていた。

著者になっても、同世代の他の著者ほどは売れなかった。教え子に「常見先生の本、近所の書店になかったのですよぉ。売れているんですね」と言われるのが辛かった。売れているのではなく、置いていないのだ。

昨日のように、ラジオに出る機会を頂いても、上手く話せない。

学位のない大学教員として、生かされている。

いい高校に入って、東京に出て、いい大学に入れば何かが変わる。10代の頃の私は、ロック少年を気取っていつつも、何かそんな邪念があったのだろう。しかし、何も起こらずに、現在に至る。

こんな私みたいに、なりたい人なんているんだろうか?

ここまで読んでくれたキミ、笑えよ。声をあげて笑えよ。おかしいだろ?醜いだろ?

でも、生きるしかないんだよ!

生かされているんだよ!

今日も出勤だ。

こんな愚か者のためにも、電車は時間通りに迎えに来るんだ。

・・・だめだ。そろそろ、自分革命、マイレボリューションを起こさなくては!

いま、必要なのは、「働き方改革」なんてものじゃない。「働き方革命」だ!

私はおこす、革命を!

今日から、俺は!

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というわけで、シンガーソングライターとしての活動を今日から始めることにした。

副業・兼業のさらなる推進だ。

これぞ、「働き方革命」だ。

これまでもオピニオンを様々なかたちで発信してきたが、今後はマイクロフォンを握り、6本の弦に怒りをぶつけつつ、世の中に怒りをぶつけ、愛を届けていくつもりだ。

年内に、ミニアルバムをリリースする。夏休みには青春18切符で全国をまわり、路上ライブをするつもりだ。先日は、お台場でアー写のシューティングも行った。レインボーブリッジに向かって1曲歌って、私は少しだけボブ・ディランやジョン・レノンに近づけたような気がしたんだ。

今後、このブログで、Lyricなども紹介していく予定である。

キミもこの春、一緒に何かを始めないか?

始めよう、新しい自分を。

自分の居場所はいっぱいあって、いい。

今日は何分、自分らしかった?

衝動を自粛しちゃ、いけないんだよ!


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年4月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。