こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
私の政治家としてのメイン政策の一つである社会的養護・児童養護において、画期的な進展が報道されました。
東京新聞:男性カップルを里親認定 大阪市が「全国初」社会の多様化反映
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017040602000125.html
我が国にはなんらかの事情で両親や保護者と一緒に暮らせない「要保護児童」と呼ばれる子どもたちが約4万人、東京都だけでも4000人存在します。
日本ではその大半が「施設」で集団生活を余儀なくされており、里親委託率の向上が急務であることは、これまでも繰り返し述べてきた通りです。
社会的養護・児童養護に関する過去ログはこちら↓
http://otokitashun.com/tag/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E9%A4%8A%E8%AD%B7/
その里親候補として大きな可能性を秘めているのが、同性カップルです。同性カップルにも里子を…という話題を出すと、
「同性カップルだが子どもがほしい、という大人側の希望に応えるためではないのか?」
「子どもたちを利用するな!」
という批判が必ずあるのですが、これはむしろまったくの逆で、子どもたちのためにこそ多様な選択肢を用意すべきと言えます。
私が一昨年に視察に訪れた社会的養護の先進国・オランダではすでに、同性カップルが里親として重要なポジションを占めています。特に性虐待などを受けた難しい要保護児童の場合、同性カップルの里親が望ましい場合なども少なくないそうです。
このあたりのことは、以前にも政策提言をブログにまとめました。
LGBT・セクシャルマイノリティにも「里親」という選択肢を!それは何より、子どもたちのために
http://otokitashun.com/blog/daily/10241/
こちらの記事中でも述べた通り、国の法律では同性カップルへの里親委託を妨げる要因はなく、判断は実施主体である自治体に委ねられています。
現在、東京都では同性カップルへの里親委託は前提とされておらず、男女の夫婦ではない場合、血縁者のサポートがある単身者に限られます。
里親委託自体に極めて消極的であった東京都において、さらに同性カップルへの里親委託まで一足飛びに求めるのは難しいことかもしれません。
しかしながら、東京と双璧をなす大都市・大阪で同性カップルへの里親委託が実現したことは、極めて大きな出来事です。
この事例が成功事例となることを心から祈念するとともに、東京でも里親委託促進政策の中で、同性カップルという選択肢も検討されるよう、引き続き政策提言を続けていきたいと思います。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。