安倍内閣の見事な危機対処能力の前では、野党が霞んで見える

5月30日に民進党の地方議員の方々の勉強会に講師として呼ばれており、民進党のダメなところ、こうすればもっとよくなると思われるところなどについて忌憚のないお話をさせていただくことになっているのだが、今のところどうもいい知恵が浮かばない。

打つ手がないはずはないのだが、今は全体が悪いから、一手で局面を引っ繰り返すような妙手が見当たらない。

自民党もずいぶん失着を重ねたり、凡手を打ったりしているのだが、何しろフォローが早くて適切だ。
捨てるべきものはどんどん捨てて、謝るべきことはさっさと謝っている。

その一方で、この石だけは絶対に死なせるわけには行かないと、必死に守りに入っているのも見事と言えば実に見事だ。危機対処能力という点では、今の安倍内閣は相当のものである。

安倍内閣の菅官房長官と菅直人総理時代のかつての民主党政権の危機対処能力を比較した論稿を拝見したが、まあ、較べようがない、というのはそのとおりである。気の毒になるくらいだ。

一方、民進党の皆さんの影がどんどん薄くなっているようである。
消費税以下ですね、などと言われてもグーの音が出ないところだろう。

とりあえずは、7月の都議会議員選挙が終わるのを待つしかないのかも知れない。
そのあたりが、民進党のどん底で、どん底まで行けば、後は浮上するだけだ。
反転の時機は、必ず来る。

地方議員の皆さんがコツコツと地道に勉強会を重ね、ネットワークを拡げ、それぞれの持ち場でご自分の力を存分に発揮していれば、いつかは日が当たるようになるものである。

それにしても、民進党の若い地方議員の方々が私の話を聞いてみようかしら、などと思ったのはいいことである。
自分たちの狭い枠組みの中に閉じ籠らないで、外に出て色々な人から話を聞いてみようと思ったのがいい。
学ぶことは一つもないかも知れないが、若い皆さんが自分自身の殻を自分で破ろうとしておられるのが実にいい。

外から見て自分たちがどう見えるか、ということを知ることは大事なことである。

その内に、どうすれば自分たちの見え方を変えることが出来るか、何をどうすればどんな風に見え方が変わるか、ということを知ることが出来るようになるかも知れない。

私を講師として呼んでくださることになった民進党の若い方々にも、ガンバレ、ガンバレ、と申し上げておく。
皆さんが頑張れば、当然、自民党の人たちも頑張るはずである。

みんな、ガンバレ。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年5月4日の「憲法」関連の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。