「現金1億円」より「毎月30万円」が将来の不安を解消する

5月10日発売のビジネス誌「THE21」に資産運用に関する4ページの取材記事が掲載されます(写真)。不動産投資にフォーカスした40代からの資産形成の方法です。

「60歳から毎月20万円入る術」に書かれていることを、取材してまとめてもらったようなのダイジェスト版ですが、不動産投資を自分とは関係ないと思っている人にこそ読んでほしい内容です。

将来の不安を解消するために資産運用をしようと思っている人は多いと思いますが、間違えてはいけないのは「いくら貯める」という将来の資産目標を立てても将来の不安は解消しないことです。これは私自身も以前はまっていた「資産運用のワナ」です。

もし、リタイアするときに1億円持っていたとしても、それを毎月使っていけば資産は減っていきます。毎月30万円使えば、1年後には9640万円、10年経てば6400万円にまで減ってしまうのです。このペースだと30年後には資産は底を尽きます。そう考えると1億円あったとしてもそのお金は自由に使うことはできません。このようなお金を貯めるという発想では、将来のお金の不安は解消できないのです。

私がお金の不安を解消できたのは、定期的に「お金が入ってくる仕組み」を作ったからです。毎月30万円入ってくる仕組みがあれば、それを使ってしまっても不安になりません。なぜなら、また来月になれば30万円入ってくるからです。

「リタイアするときに1億円」と目標を立てるよりも、「リタイアしてから毎月30万円」をどうやって実現するかを考える方が合理的です。

金融資産で資産運用するとどうしても前者の発想に陥ってしまいます。毎月いくら貯めて何%で運用すれば10年後、20年後に資産形成できるというシミュレーションを立てて、それが実現できたとしても、その先のは安心はありません。貯まった資産をどうやって守り、使っていくかをまた考えなければならないからです。

最近、金融資産での運用に見切りをつけて、不動産投資を始めるために資産デザイン研究所のセミナーに参加する人が増えています。満席になってしまいましたが、今週末に開催するこちらのセミナーのゲストM氏もそんな一人です。

どのような方法で資産形成するのかは、その人の自由です。しかし、確実に言えることは、もしM氏が固定観念にとらわれて、金融資産でコツコツ投資していたら、一年間に400万円の不労所得を得ることはできなかったという現実です。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年5月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。