所得を増やしたいなら、よく眠るべし⁉︎

欧州を中心に、引き続き政治への不透明感が燻ります。6月8日の英総選挙で与党保守党が過半数を割り込んだ(保守党318議席→改選前比12減、労働党262議席→同30増、スコットランド国民党35議席→同21減、自由民主党12議席→同4増、その他13議席)ように、9月から幕開けする独総選挙も波乱が訪れないとも限りません。イタリア総選挙に至っては、事前段階でレンツィ前首相が実施予定を今年9月やら2018年早々やらと言及して混乱させる始末。フランスの大統領選挙と国民議会選挙を無事に消化できたことが、まるで奇跡のようです。

米国もトランプ米大統領の下、ニール・ゴーサッチ最高判事を誕生させた程度でめぼしい成果は挙げられず。ロシアゲートを抱え、いつ何が飛び出すか分かりません。というわけで、CNBCは12日にネット・ユーザーに対し”どの国の首脳が一番先に交代となるか”と質問をぶつけてました。気になる回答は、以下の通り(NY時間の午前10時10分頃の時点)。

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(出所:CNBC

皆様の予想通りだったでしょうか?英国がトップの52%はむべなるかなというところですが、イタリアを抜いて米国が2位で22%というのは、意外なのか否か。

政治の不透明感によりマーケットがどのように乱高下するのか、心配したくなるのが投資家心理というものでしょう。しかし、睡眠不足は所得を増やす上で敵なのです。

米国大手シンクタンク、ランド研究所の傘下にあるランド・ヨーロッパが2016年に行った調査によると、アメリカ人労働者の3分の1がとる通常の睡眠時間は7時間以下でした。このような短時間睡眠の経済損失は、年間4,110億ドル、GDP比2.28%に及ぶといいます。さらに、アメリカ人の65%がお金の事情で睡眠を削っているというではありませんか。

日本も例に漏れません。日本での経済損失は1,380億ドルでGDP比では2.92%でした。経済協力開発機構(OECD)の主要加盟国ベースでは、以下の通りです。

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(出所:Rand Europe

それだけではありません。ウィリアム・カレッジのマシュー・ギブソン氏とカリフォルニア大学サンディでゴ校のジェフリー・シュレーダー氏の調査では、米国で1日の睡眠時間を1時間増やした場合、所得は長期的に5%上昇していました。いかに快眠が成功につながるかを教えてくれます。

かくいう筆者も睡眠時間は、7時間以下です。だから貧乏暇なしの状態が続いているんでしょうかねぇ・・。あるいは、著名な最高経営責任者(CEO)が実践するあのコトをしないからかもしれません。

(カバー写真:Andrew Roberts/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2017年6月12日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。