「豊洲は活かす、築地は守る」って、いいキャッチフレーズ

市場のあり方戦略本部で発言する小池氏(Facebook「東京都知事 小池百合子の活動レポート」より:編集部)

小池さんにはコピーライターの資質があるようだ。

昨日の記者会見ではなんとなく不得要領で釈然としなかったが、「豊洲は活かす、築地は守る」というキャッチフレーズだけは脳裏にしっかり残った。

具体的なプランは何もなくとも、とにかく前向きなキャッチフレーズが与えられると、大方の人はそのキャッチフレーズに沿った絵を描くように努力するものだ。

ネガティブなキャッチフレーズが与えられると、どうしても普通の人の思考は消極的になる。
「お先真っ暗」などというお題を与えられてしまうと、後ろ向きなことしか考えられなくなる。

加計学園ではないが、「必ず開学する」と言われれば、その方向で何とか知恵を出そうとするのが普通の人である。ダメだ、ダメだ、などと言っている人でも、リーダーから強い決意を持っていることを示されると、段々にその意向を受け容れて、むしろ途中からは自分の方から積極的に動き始めるものである。

安倍総理の改憲発言などもその類だろう。
この通常国会で必ず共謀罪関連法案を成立させる、という意思表示もそうだろう。

トップに立つ人が不退転の決意をもって事に臨めば、鬼神も逃げるものである。

小池さんは、「豊洲は活かす、築地は守る」という新しいキャッチフレーズを産み出した。
ある種の造語の天才なんだろう。

小池さんにあやを付けたい方は、あれやこれや文句をつけるだろうが、都議会議員選挙を目前に控えている方々はマイナスのことばかり言っていると、多分、大方の人から嫌われる。

小池さんの発言のプラスの面をどうやって自分の訴えの中に取り込んでいくか、ということを考えられたらいいだろう。

決められない知事キャンペーンは既に無効化した。
むしろ、一人で何でも決めちゃいそうな知事をどうやって善導していくか、という風に軌道修正された方がよさそうである。

間もなく号砲が鳴る。
7月2日には、結果が出る。

くれぐれもお怪我をされないように頑張られることだ。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年6月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。