誰も未来の東京なんて考えていないんじゃないか

飯田泰之先生・編の『これからの地域再生』(晶文社)を頂く。これから心して読む。実は石川県を始め、地方企業✕若者の採用(を中心とした人材マネジメント)のコンサルティング、調査・研究を仕事にしているし、地域再生というテーマが自分の中で熱くなっている。

さて、都議選だ。首都、東京も言うまでもなく、都市であり。東京五輪もそうなのだけど、これから首都として、国際都市として、いや私達の都市としてどうするかということが問われる。

今朝も、都議選の世論調査の電話がやってきた。音声自動応答のものだ。これで3回目か4回目だと思う。先週から連続でかかってきた。今時、固定電話を持ち続けているからだろうか。大学に合格し、一人暮らしをするときに買った固定電話の権利を大事に持っているのだ。

聞かれることと言えば、自民党を支持するか否か、都民ファーストの会を支持するかどうか、豊洲移転についてどう思うか、自分の住んでいる区でどの候補者に入れるか、自分のプロフィールなどである。ただ、毎週、豊洲のことについて聞かれ、首をかしげてしまう。この世論調査なるものが、世論操作ではないかとすら思ってしまう。

毎日のように報じられる豊洲問題。豊洲への移転と、築地の活用という方針は出た。これに対する賛否ということなのだろうけど、これが重要な問題だと認識しつつも、庶民の問題としても、天下国家の問題としても、もっとほかに論点があるのではないかと思ってしまう。

庶民視点で見ても、豊洲を論点・争点の中心にすることこそが、未来都市、国際都市東京の可能性を奪ってしまうことではないかと思ってしまう。グローバル化の時代とは、首都を始めとする主要都市の国際比較が起こってしまう時代である。東京はビジネスをし易い都市なのか、観光都市としてエキサイティングなのか。何より、都民にとって住みやすい都市なのか。豊洲を問題ではないとは言わないが、論点をそこにしていいのかと思う瞬間は多々ある。

労働者よりの視点で言うならば、東京を世界一働きやすく、子供を育てやすい都市にするくらいのことを実現性のある政策とともに論じてもらいたいものである。特に、今後は都市部への人口の流入が増える(現に増えている)ことを考えると、待機児童問題にしても、未来を捉えた展開にしなくては対応しきれない。

「都民ファースト」などと言いつつ、都民を一番大事に扱ってくれているとは思えないし、自民党にしても、小池新党を倒すことを目的化しており、東京をどうするかというビジョンには共感できない。

さあ、困った。

なんというか、若手候補や泡沫候補(と言われる人たち)に期待する気持ちが、少しだけ理解できた。大きな東京像と、具体的な施策を出してほしいんだ。

投票には行くのだが、毎回、この選挙の論点設定自体が、庶民とずれてないかと思う今日この頃。高知のフリーランスに「まだ、東京で消耗しているの?」なんて言われたくないが(彼は自分ファーストに振り切っているのはすごいと思う)、東京を消費しないでくれ、政治家たちよと強く言いたい。



最新作、よろしくね。政治家たちにも読んでほしいな。今週はこの本や、経産省レポート問題をテーマに、官僚60人の前でアジ演説するよ。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年6月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。