安倍総理初応援:箱の中での個人演説会にどの程度の意味があるか

初の都議選応援に登場した安倍首相だが、室内での演説。「批判回避」との報道がつきまとった(朝日新聞・谷津憲郎記者ツイッターより‏:編集部)

まあ、支持者を集めての個人演説会は気持ちはいいだろうが、まったく波及効果はないので、勝てる選挙の時はいいが、負ける選挙の時は時間の無駄と言っていいだろう。

都議会議員選挙の応援演説には出向かないだろうと噂されていた安倍総理が自民党の候補者の個人演説会に応援に入るそうだ。 支持者ばかり集まっての個人演説会だから罵声が飛ぶようなことはないだろうが、血気盛んな人がいたら危ないものだ。

森友学園や加計学園問題や共謀罪関連法案の採決強行問題についての自民党執行部や官邸の対応についての批判が万一にでも出れば、選挙応援どころの話にはならなくなる。 負ける選挙は、堂々と負けるのがいい。

候補者本人には何の咎もないのだが、自民党を名乗っている以上は仕方がないことである。今までは自民党はいいブランドだったと思うが、この都議選からどうなるか分からない。

期日前投票がグッと増えているようだから、現在は相当の逆風が吹いていることを覚悟しておかれた方がいいだろう。

新人の方々は、夜の駅頭の挨拶を徹底的におやりになっては如何?

都民ファーストの候補者には色々な経歴の方がおり、それなりに可能性を感じさせられるのだが、それはあくまで小池さんが傍にいる時だけのことで、一人だけでぽつねんと街頭に立っているとまったく誰からも注目されることもないごく普通の人間になってしまう、ということをよくよく自覚された方がいい。

世論調査で都民ファーストと自民党が競り合っている、などと報道されても、それはあくまで小池さんの懸命な運動のお蔭であって、それなりの実績を挙げている現職の都議会議員の方々や元区議会議員の方々を除いて大半の新人候補者の方々の力によるものではない。

新人の候補者の方々は、これから約1週間、死に物狂いで自分の名前と顔を地元の有権者の方々に覚えてもらえるように精進努力されることだ。

必死に努力していると、ああ、この人はここまで頑張っているんだ、ここまで頑張っているんだから、きっといい人だろう、と、いつかは思ってもらえるようになる。

東京は基本的に交通の便がいいから、あちこちに駅がある。
駅を利用する人が圧倒的に多いから、地域周りをしても滅多に会えない人も、駅に行けば会えることが多い。

さすがに島嶼部とか駅を利用する通勤客が殆どいない地域では通用しないが、東京では主要駅での街頭活動が実に重要になる。

多くの人は、朝の駅頭活動に重点を置いておられるだろうが、案外重要で、かつ効果的なのは夜の街頭である。

新人候補者の方々には、夜の街頭をお勧めしておく。
朝の街頭でおはようございます、と声を掛けた人に、夜の街頭で、こんばんわ、お帰りなさい、お疲れ様でした、おやすみなさい、お気をつけてお帰りください、と声を掛けたら驚かれるはずだ。

え、一日、駅に立っていたの?

あと僅か6日間である。
自分の最大限の力を発揮されることだ。

何時まで駅に立つんですか、と私に聞いてきた人がいる。

私の場合は、基本的に終電まで。
まあ、自分の体力が続く限り、ということなのだが。

午後8時で選挙運動は終わりだ、などと思わないことである。
午後8時以降はマイクを使っての選挙運動が出来ないだけ。
こんばんわ、お帰りなさい、お疲れ様でした、おやすみなさい、お気をつけてお帰りください、と声を掛けること自体は自由である。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年6月26日の都議選関連記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。