今日から7月である。
小池さんが都民ファーストの代表に就任したのが1カ月前の6月1日だったから、この1ヶ月で流れが変わったことは皆さん、十分ご承知のはずである。
自民党が善戦して都議会第1党になることを大方の人が予想していたのだが、現時点で自民党の勝利を広言する人は誰一人としていない。
あの「決められない知事」キャンペーンは何だったのか、と思うほどに、今は小池旋風が吹き荒れているようである。
さて、安倍総理は最終日の今日は秋葉原で街頭演説に立つようだ。
ブーイングは起きなくても、大歓声で迎えられることはもはやないと思う。
安倍総理は元々反小池キャンペーンには懐疑的だったようだから、多分今日の街頭演説で小池都政を批判するような愚かなことはしないだろうと思う。
自民党の反小池キャンペーンは既に幕を閉じたはずで、今日からはむしろ小池都政とどうやって歩調を合わせていくか、という方向に舵を切るはずだ。
世論に敏感な人なら、そうする。
かつての官邸なら、そうする。
勝利が確実な小池さんや都民ファーストの足を引っ張るようなことをやって、自民党や安倍総理が得するようなことは一つもないはずである。
白旗を掲げるまでのことはないが、これから先、小池都政に敵意を見せたり、あえて牙を剥くことはない。
さすがに、小泉進次郎氏は物が見えている。
自民党にとって必要なのは、この謙虚さと物言いの周到さだ。
都議会議員選挙が終わったら、早速内閣改造の前倒しと党執行部の入れ替えが始まりそうだ、という観測が専らだが、こういうことは先手、先手でやった方がいい。
少なくとも反小池キャンペーンを仕掛けた人たちは、この際一掃した方がいい。
もっとも、そういうことをやったとしても、国政政党・小池新党の動きを封じ込めることは出来ないだろうが。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年7月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。