当選来、私は大田区産業会館でコミックマーケット(1978年 コミケ8)が開催されていた頃にコスチュームプレイ、コスプレが現れだしたという経緯から、大田区が発祥の地の一つといえるのではないか?と「コスプレ」について議会内外で取り上げてきました。
今回、代表質問の全体の時間の中でこの分野に割ける時間は短い為、今までの委員会質疑等の内容を改めて区長にお聞きするだけになりましたが、区長の口から「コスプレ」について公的な場で言及をして頂きました。
区長の答弁は
コスプレ文化の発祥の地の意義についてのご質問でございますが、大田区においては区政70周年に合わせた賑わい創出の為のイベント事業の募集にコスプレ団体が選定されました。
区の様々な事業を推進する中でコスプレを始めとしたポップカルチャーについても、その観光的要素について研究をしてまいります。
と短いのですが、読んでいただければわかる通り、大田区がコスプレ発祥の地の一つであることを前提にしています。
議会で議論を積み上げていく事の大切さを改めて感じました。
日本SF大会でのマスカレードやそもそも昔からある仮装などの文化を否定するのか?という意見もあるでしょう。
勿論、そうした経緯を否定するつもりはありません。
あくまで、昨今、取り上げられるような日本のマンガ、アニメ、ゲームのキャラクターに扮するいわゆる「コスプレ」についての話だとご理解ください。
さて、コスプレは日本のマンガ・アニメ・ゲームなどのキャラクターの格好をするといった事から始まり、今や国内外のマンガ・アニメだけでなく映画やCMなど幅広いキャラクターの格好をする事で、多くの方に愛されています。
コスプレを町おこしや観光、産業との連携などの視点からもっと地域や行政とリンクできないか?
また、コスプレを行いやすくしていく事がニッチな分野からではあるが、多様性の担保に繋がっていくのではないか?そういった想いもあり、コスプレを推し続けてきました。
男性の女装、女性の男装、着ぐるみなどコスプレにも色々あり、中にはそうした表現、参加を禁止するところもあると聞きます。
しかしながら、コスプレの中には自身の性別や立場から離れて、非日常をキャラクターに成り代わる、楽しみもあると聞きました。
好きなキャラクターのコスプレを楽しめる事を通して、もっと多くの方が多様な表現、発表の場を享受できればと思います。
ポップカルチャー(文化・芸術)の側からそのような様性を訴えていく事も、先人が開拓してきた分野です。
様々な課題を解決していきながら、多様性を認める都市大田区の一つの側面として、もっとコスプレを始めとしたポップカルチャーを広めていきたいと思っています。
おぎの(荻野)稔 東京都大田区議会議員(日本維新の会)
1985年生まれ。高校卒業後、クリエイター養成の専門学校で学ぶ。NPO法人で身体・精神障害者の支援に取り組み、働きながら慶應義塾大学経済学部通信課程に進学。やながせ裕文都議の秘書を経て、2015年大田区議選で初当選。自殺問題やクールジャパン、著作権、ネット規制、表現の自由などの問題に力を入れている。
コスプレについて取り上げてきたブログ
・びっくりするから通行禁止!?PiOの即売会、コスプレルールは?
・賑わいの創出手段の一つ!?大田区がコスプレを助成対象の一つに
・参加するイベントから住みたくなるイベントへ──第2回「蒲田・コスプレこれくしょん」【メディア掲載】
演劇・文化振興について
・演劇・路上パフォーマンスを気軽に楽しめる大田区へ! 平成29年 総務費質疑【文化・スポーツ振興】
文化、社会的体験の公平な提供について
【質疑 おぎの稔】
表現の自由というと、いわゆるサブカルチャー、マンガ・アニメなどの文化を巡る問題も取りざたされます。こうした文化はもはや日本だけのものではなく、世界中の若者たちの文化となっており、大田区にはイベントなどで頻繁に会場として使用される大田区産業プラザPiOがあります。
そうした若者文化の中で大田区が発祥の地の一つと宣言できる物に、マンガ・アニメのキャラクターなどの仮装をする「コスプレ」があります。
以前から、「仮装」の文化はありましたが、「コスプレ」という呼称および文化が人口に膾炙するきっかけとなったのはここ大田区にあります。
現在、年に2回東京ビッグサイトで開催されているコミックマーケットというイベントが大田区産業会館、現在の地域庁舎で1970年代に開催されていた頃にコスプレが始まったという経緯から「大田区はコスプレ発祥の地の一つ」と言われ、以前の総務財政委員会においても区から言及がありました。
また、昨年12月に開催されたイベントで、松原区長はご挨拶の中で「大田区はコスプレ発祥の地の一つ」と述べられていました。
大田区がコスプレ発祥の地であることはメディアでも取りあげられ、蒲田西口商店街のHPでも蒲田はコスプレ発祥の地と記載があります。
小池百合子東京都知事が池袋のハロウィンイベントでコスプレをしていた事も話題になりました。名古屋や沖縄では、行政が協力するコスプレイベントが行われ、川崎市では川崎ハロウィンが注目を浴びるなど、仮装と共にコスプレ文化も市民権を獲得しつつあります。
そうしたコスプレ文化の発祥の地の一つがこの大田区であるという事について区の見解を伺います。
国内外からこうしたサブカルチャーに理解のある若い方に大田区に足を運んでもらうために、コスプレも活かして頂きたいと要望します。
【答弁概要 松原区長】
コスプレ文化の発祥の地の意義についてのご質問でございますが、大田区においては区政70周年に合わせた賑わい創出の為のイベント事業の募集にコスプレ団体が選定されました。
区の様々な事業を推進する中でコスプレを始めとしたポップカルチャーについても、その観光的要素について研究をしてまいります。
この記事は、東京都大田区議会議員、荻野稔氏のブログ 2017年7月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。