人生のスランプから抜け出すために、やってきたこと

写真ACより(編集部)

長い人生、誰にもスランプというものがあります。仕事やプライベートで思うようにいかないこと、精神的に落ち込むような出来事、将来に対する不安や絶望・・・。そんなピンチに陥った経験は、私にも当然あります。そんな時、どうやって状況を改善していったらよいのか。自分が試行錯誤して到達した方法をご紹介しようと思います。

1つ目のアプローチとしては、スランプの原因がわかっている場合、それと徹底的に向き合うことです。自分の現状を生み出している要因は何なのか。不安や落ち込み、恐怖といった悪い感情は、得体の知れないものが迫ってくると思うから、心の中でさらに増幅されてしまいます。漠然とした気分ではなく、要因を1つ1つ洗い出して、スランプから脱出するために必要なことを考えていきます。辛い作業かもしれませんが、自分が抱えている問題は全部でこれだけ、と限定できれば、後はそれを1つずつ解決していけば良いと、前向きな気持ちも生まれきます。

現実直視は、自分の問題を限定するのに重要なことです。

1つ目とは真逆のアプローチは、現状を忘れるために、現実から逃避することです。趣味に没頭する、あるいは海外旅行などに出かけて気分をリフレッシュさせる。お酒を飲んだり、自分が好きなレストランで食事をするのも良いかもしれません。日常から離れて、まったく別の非日常の世界に自分を置いてみると、スランプの原因がどうでも良いことのように思えてくることがあるのです。気分が変わり、精神的な重圧を少しでも下げることができれば、そこから立ち上がるきっかけになる気力が沸いてくることもあります。

現実逃避は、自分を客観的に見つめなおすために重要なことです。

2つのアプローチと並行して意識すべきなのは、睡眠と栄養です。精神的にネガティブになっている時というのは、寝不足だったり、食事をしっかり摂っていなかったりして、肉体的にも負荷がかかっていることが多いのです。

特に暑くなってバテやすいこの時期は、睡眠が浅く、食欲も無くなって、肉体的な調子が万全ではない状態になりがちです。健全な精神は健全な肉体に宿るというのは、本当です。

会社経営と同じように、自己管理というのは平常時ではなく危機的な状況にどんな対応ができるかで、将来が大きく変わってきます。スランプを自分が次のステップに大きく羽ばたくための試練の場と前向きに考えてみる。それだけでも、気持ちは随分楽になると思います。

明けない夜は無いし、夜明け前が一番暗いのです。諦める必要はありません。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年7月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。