ホノルル市議会は道路横断中のスマホ利用を禁止する条例を可決し、10月25日に施行される。初犯では15から35ドル、再犯では35から75ドル、3回目からは75から99ドルの罰金が科せられる。これを報道したCNNは、Governors Highway Safety Association(GHSA)調べとして、2016年上半期の歩行中死亡者数が2015年同期に比べ11%増加したと伝えている。
GHSAの調べによると、2006年の歩行中死亡者は4795名で交通事故死亡者合計42708名の11%だった。それが2015年には5376名、構成比で15%にまで増加している。この数値には運転者がスマホに気を取られての事故も含まれている。
わが国では、2007年における30日以内交通事故死亡者数の総計は6695名で、うち歩行中が2233名、構成比は33%であった。2016年には総計が4682名に減少したが、歩行中は1638名で構成比は35%と増加の傾向にある。
これに加えて、兵庫県JR三ノ宮駅のホームでスマホ見ながら歩いていた女性に体当たりして頭蓋骨骨折の重傷を負わせた男が逮捕されたといった事件も起きている。
体当たりのような犯罪も起きるし、うっかり車にはねられる事故も起き、歩きスマホは危険である。以前に『パソコンの強制切断と歩きスマホ』で提案したように、法制度ではなく、歩行中にはスマホが利用できなくなる技術の導入を真剣に考えるべき時期が来ているのかもしれない。