広島原爆忌の今日、小池新党は核廃絶の動きにどう向き合うか

この点を曖昧にしたままでは国政政党としての資質を欠いている、と言わざるを得ないのだが、小池さんは核にどう向き合うのか、特にアメリカの核にどう向き合うのかを明らかにしておく必要がある。

私は骨の髄まで反核主義者だから、世界で最初の被爆国である日本が核廃絶の先頭に立てないでいる現在の状況が歯痒くて仕方がない。

アメリカの核の傘の下で呑気に平和を貪っている日本が核廃絶など言えるはずがないじゃないか、と仰る現実主義政治家の皆さんが保守の政治家の間には多いのかも知れないが、私自身は理想を語れないでいる日本の保守政治家の姿を見て悔しくて堪らないところがある。

理想主義過ぎるだろうが、それでも何とか核のない世界を実現したい。

アメリカの核の傘が要らないと言うのだったら、どうぞご勝手に、とアメリカから突き放されてしまうことを恐れて核廃絶を言い出せない日本政府が実に不甲斐ないと思っている。

原爆投下で十数万人の命があっという間に失われたあの悲劇を、絶対に繰り返してはならない。原爆多くの尊い命が犠牲になったのだから、せめてあの悲劇を二度と繰り返させないということで犠牲者の御霊をお慰めしたい。

現在の核兵器は広島に投下された原子爆弾の何千倍もの威力を持つと聞いている。

そういう核兵器を、世界のどの地域であっても、絶対に使用させてはならない。

私は、そう思っている。
核兵器の使用はもとより、核兵器の開発も核兵器の製造もそれだけで犯罪だ、ということにしたい。

これは、ごくごく素朴な大方の国民の願いだろうと思っている。

しかし、現実の日本政府は、こういう問題について一切口を噤んでいる。
何も言えないのだ。

そういう日本の在り様が、私には悔しい。

私も自民党の国会議員だったら口を噤んだままでいただろうが、本当の思いを口にできないと言うのは辛いものである。

さて、小池新党はこの問題についてどうするのだろうか。
いずれは旗幟を鮮明にせざるを得ない根本問題だろうと、私は思っている。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。