まずは25日の自民都連会長選、27日の茨城県知事選に注目

安倍内閣に対する支持率がまたまた上昇したようである。

まだ不支持率の方が上回っているようだが、とにかく危険水域からは遠ざかったようである。
「ハゲェー」という罵声も聞こえないし、日報隠し大臣の苦しい答弁の映像も見なくて済む。

まあ、臨時国会が開会されるまではしばらく凪が続くのだろう。
暫しの小康状態、というところか。

こういう状況の下で、自民党東京都連会長選挙が行われる。
自民党本部の方々はあまり歓迎していないようであるが、この会長選挙で石破派に所属する鴨下さんが当選するようになると、一時は仇敵のような関係にあった自民党東京都連と小池さんの関係が劇的に改善されるはずである。

小池さんも決して順風満帆とは言えないのだから、自分の足を引っ張りそうな人の勢いが弱くなることは結果的にご自分の都政運営のプラスに働くはずだ。

小池さんはまだ何の結果も出していないではないか、などとネットの世界で騒ぐ人は相変わらず堪えないが、都政運営の支障にはならないはずである。思い切って新機軸を打ち出されてもいい頃だろう。

もう一つ注目されるのが、茨城県知事選挙である。
盤石だと思われていた現職知事がどうやら自民党、公明党が推薦する新人候補の猛攻に追いまくられているようだ、というニュースを耳にした。

菅官房長官まで乗り出し、自民党の総力を挙げて現職知事を潰しにかかっているような印象である。

何で中央が一地方自治体の長の選挙にここまで介入してくるのか、と現職知事の陣営から苦言や悲鳴が聞こえるまでに激越な選挙戦になっているようである。

寄ってたかって弱い者苛めをしているような構図になっているので、普通の場合は苛められている側に味方するのが私の基本スタイルなんだか、今回の茨城知事選挙の場合はちょっと厄介だ。

原発再稼働に消極という現職知事の政治姿勢には共感するが、多選批判に抗弁することはちょっと難しい。ちなみに、候補者本人の資質は、それぞれにいい。

いずれにしても、今回の茨城県知事選挙の結果は、現在の世論がどのあたりにあるのかを知るための好個の判断材料になりそうである。

自民党、公明党の総力を挙げての戦いに敗れれば、自民党も公明党も今後の選挙戦略、選挙対策を見直さざるを得なくなるはずだ。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年8月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。