こんにちは!肥後庵の黒坂です。
2017年の今年も間近に迫った敬老の日、今回は9月18日(月曜日)となっています。
「日頃お世話になっているお父さん、義理のお母さんへの贈り物は何にしようかな~??」
そのように頭を悩ませた挙句、
「ええーい!困ったときは人気ランキングを見て決めよう!!みんなが選んでいるものなら喜ばれるだろう!」
とネットショップを見て回ったり、ふらりと電車に乗って百貨店へ見に行っていませんか?お世話になっている両親に贈り物をする、それ自体はとても喜ばしいことです。しかし!気軽な気持ちで贈り物をする”前”にあなたに知っておいてもらいたい事実があります。それは
「敬老の日のギフトは意外と難しい。考えて贈り物をしないと喜ばれるどころか、相手にショックを与えかねない」
ということです。
難しいのはギフトの品物選びではなく「カテゴリ」
「贈り物にうるさい黒坂はきっと”世間で人気があるものを考えなしに選ぶな”と言いたいのだろう?」
と思われたでしょうか。はい、それは半分正解です。そう、
「世間で人気がある=喜ばれる」
という等式は成り立ちません。みんなが知っている流行りのものをプレゼントしても確かに喜ぶ人はいるでしょう。しかし、中には「こちらの好みを考えて選んだのではなく、流行や人気ギフトとされているものから選んだ」 と思われかねませんからね。普段からいいものを見て目の肥えた人ほどそのように考えるものです。
しかし、今回私が言いたいのはそこではありません。何かというと
「“敬老の日の贈り物”としてプレゼントをすると、ヘタをすると相手にショックを与えてしまう」
ということです。プレゼントの中身以上に
「お礼ギフト」
「お返しギフト」
「お祝いギフト」
「敬老の日ギフト」
といったような「プレゼントのカテゴリ」の選択が重要だということです。
“高齢者”の自覚がない60代の人たち
あなたは「高齢者は何歳から?」と問われてなんと答えるでしょうか?中年期より若い年代の方であればほとんどの人が
「うーん、60歳?」
「還暦祝いもあることだしやっぱり60歳じゃない?」
と答えると思います。かくいう私も高齢者とは60歳以上のことをさしていると考えています。
ですが、当の60歳超の人たちは自分たちを高齢者とは思っていません!60代以降の人たちを対象に実施された意識調査によると、60代以上の3人に2人、つまり60%と半数以上の人が 「自分たちは高齢者ではない!」といっています。
“60代の約半数が「自分が『敬老の日』に祝われる対象だと思ってない」
データ引用元:PR TIMES「“高齢者”の自覚ナシ」60代以上の3人に2人、一方で7割が「『敬老の日』に祝ってもらえると嬉しい」”
なぜこのような認識の違いが起こるのか分かるでしょうか?さて、人間には次のように「4つの年齢」があります。
「実年齢」…記号としての年齢。生まれて20年経過した人は20歳。
「肉体年齢」…見た目の年齢。
「脳年齢」…単純記憶や反射神経などとされるが、実はかなり議論が分かれる。
「精神年齢」…人間的な成熟さを示す。自分が認識している年齢でもある。
そしてほとんどの人は歳を重ねる度に「実年齢」と「精神年齢」の幅がどんどん開いていくものです。学生時代は皆が実年齢と精神年齢がほぼイコールであるのに対し、年数をおうごとに
「自分は実年齢より体力がある!」
「まだまだ頭の回転もしっかりしている」
と実年齢よりもかなり若く考えてしまい、60歳にもなる時には人によっては相当に精神年齢との差がかなり出てしまいます。
敬老の日ギフトはお年寄り扱い?
さて、そんな高齢者の自覚がない60代の方々へ敬老の日ギフトをプレゼントをするというのは「あなたは高齢者だからお年寄り向けの贈り物をします」というメッセージを突きつけることになりかねません。贈り物をする側は気軽に
「いつもありがとう!」
「これからも元気でいてね!」
といった気持ちを込めてプレゼントをするのかもしれませんが、自分はまだまだ若いと思っている60歳になったばかりの人にとっては、ちょっとしたショックです。「敬”老”の日」とある通り、文字通り”老人”を敬う日の贈り物ですから。
一応、社会的に高齢者とは還暦を迎える60歳~65歳がその始まりとされています。ですが、今の60代は本当に元気です。私の会社でも何人か60歳、65歳を超えたスタッフがおりますが、仕事でパソコンを使い、孫とLineやSkypeでビデオ通話をしていますし、チタン製のロードバイクで阿蘇山を走ったりととても精力的です。体の弱いお年寄りなんてイメージはまったくありません。高齢者の自覚がない、今の60代からすると無理からぬことかと思います。
孫からの贈り物なら成功率ほぼ100%
イマドキの60代は高齢者の自覚がなく、敬老の日の贈り物はヘタをすると喜ばれるどころかお年寄り扱いになってしまう…。それなら一体どうすればいいのでしょうか?その答えはズバリ
「孫からのプレゼント」
ということにするのです。次のデータを見てください。
Q.「敬老の日」は、誰から祝われたら嬉しいですか。(単一回答:n=600)
1位 | 孫 | 91.7% |
2位 | 娘 | 65.9% |
3位 | 息子 | 60.9% |
4位 | 義理の息子 | 59.9% |
5位 | 義理の娘 | 56.0% |
6位 | 配偶者 | 52.7% |
※PR TIMESのデータを元に筆者が作成
…どうですか?91%もの人が孫からの贈り物を「嬉しい」と答えています。その力は可愛い娘、息子を遥かに凌駕する圧倒的なもので、孫からのプレゼントにしておけば喜ばない人はほとんどいないということです。
もちろん、孫が年端もいかない子供の場合はプレゼントを購入する経済力がありませんから、そこはお父さんや義理のお母さんの出番です。こっそりとプレゼントを買って、それを孫から贈り物を渡すようにしてみてください。息子・娘からだと
「お…俺もついに高齢者のレッテルを貼られてしまったのか…」
「ちきしょー!俺を年寄り扱いするな!」
というショックや怒りになる代わりに
「かわいい…やっぱり孫はかわいい…」
と破顔一笑で「プレゼントありがとう!」といってもらえることでしょう。
いかがでしょうか?用意した贈り物を孫から渡す、というちょっとしたコツで本来は難しい敬老の日の贈り物を成功裏に導くことが出来ます。参考になれば幸いです。