↑の早川さんの記事もそうだし、私の周囲でも
「民進の新体制は良かった」
「これがラストチャンスだろう」
…と党派を問わず肯定的な反応が多いのですが、
この意味がよくわかりません。
いつもと同じ、否、予想通りの「大失敗」だったと思うのですが、
間違っているのでしょうか?
①代表自体に新しさがない
まず、前原誠司新代表については10年以上前にも一度代表をされていた方です。
国際政治学者の故高坂正尭氏に学者には向いていないと言われ政治家を志した
という話を昔聞いたことがありますが、以前代表をされていた当時も
統率力、攻撃力に欠け、政治的リーダーというよりは学者的な印象でした。
あの当時を知る者からすれば「やってくれそう」感はあまりないですね。
②女性リーダー自体に新しさがない
それから、山尾志桜里新幹事長ですが、検察官上がりの舌鋒鋭さより
例の「地球5周分」のガソリン代の政治資金計上問題の方が多くの国民の記憶に
残っていることと思います。
女性の活躍が求められている時代だからこそのニューリーダーと申されても、
最後の最後まで二重国籍問題で明快な説明がなかった蓮舫前代表の後なので
期待できる雰囲気は全くありません。
山尾新幹事長はかつてミュージカル「アニー」の主演も務めていたそうで…
そこは前代表に力強く
「二位じゃだめなんですか!」「アニーじゃだめなんですか!!」
と後押ししてもらうしかありませんね。
③大臣ができる人材に新しさがない
それから、民主党政権時代の政務官、大臣を経験した方を役員に登用するそうですが、
一番目を引くのは選挙対策委員長に就く長妻昭元厚労大臣。
政策通、とりわけ「ミスター年金」として第1次安倍内閣の時の年金の記録漏れ問題
追求の急先鋒に立った方ですが、その後民主党政権になって厚労大臣になってからは
てんでだめでした。
後に当時を回顧するインタビューでは、自分で電卓を叩きながら政策を検討した大臣が
初めてと言ってましたが、部下に任せる仕事を自分がやってしまい、結果も残せないよう
な社長は民間企業ならマネジメント失格です。
代表選で負けた枝野グループへの配慮とか、しがらみを断ち切って適材適所でつくった
体制がこんな状況なら、前原氏もかつては政界再編に向けて粛々と動いていたといいますし、
「解党的出直し」ではなく「解党して出直し」しかないと思います。
党内には、兵庫の井坂信彦衆議院議員や京都の北神圭郎衆議院議員といった、党派を超えて
「大した器だ」と評される議員がいるとも聞きます。
こうした議員が動きやすく、実力本位で活躍の場所を見つけられるようにするためにも
前原新代表が英断すべきは「党解散」だと思います。
これを口にできる人はこの党にはほかにいないと思われ、そういう意味ではやはり
「ラストチャンス」
なのだと思います。
<著者>水谷翔太
株式会社FieldCommand’sTriumph 代表取締役
早稲田大学政治経済学部卒業後、日本放送協会(NHK)に記者として入局。
その後橋下徹市長時代に大阪市天王寺区長に就任(当時27歳)
現在は大阪で企業のPRしえにゃインド、中東等への進出コンサルティングを扱う企業を経営。