犬映画、猫映画、動物映画

渡 まち子

映画では「子どもと動物にはかなわない」とよく言われるんですが、まったく同感です。特に、動物好きの私としては、動物ものの映画にはめっぽうヨワくて(笑)。動物が名演技を披露する映画には、どうしても点が甘くなってしまうのです。やれやれ…(;^_^A

先日、試写で見た「僕たちのワンダフルライフ」(9/29公開)では、涙腺決壊寸前で困りました。映画は、大好きな飼い主の少年にもう一度会いたい一心で、何度も生まれ変わりを繰り返す犬の物語。監督は名匠ラッセ・ハルストレム監督で、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「HACHI 約束の犬」など、犬とは縁が深い監督です。犬好きの方は、ぜひどうぞ♪

猫派の方には、公開中(全国順次公開)の英映画「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」がおすすめ。「エル ELLE」に登場する黒猫はちょっと意味深でミステリアス。他の動物では「ハイジ アルプスの物語」のヤギが、ほのぼのムードでいい味出してます (^^)b

今、世の中は空前の猫ブームなので、映画にはよく猫が登場しているんですが、犬も静かに奮闘中。何しろカンヌ国際映画祭には、パルム・ドッグ賞という、優秀な演技を披露した犬に贈られる賞まであるんです。ちなみに現在公開中の「パターソン」に登場するイングリッシュ・ブルドッグのネリー(劇中でマーヴィンという名の犬を熱演)も受賞者ですが、惜しくも受賞前に亡くなってしまいました(涙)。

カンヌでは猫に贈られる賞はない現在、やっぱり映画では犬が猫を一歩リードしているということでしょうか。猫は、基本的に演技などしない、マイペースな動物なので無理ないか…。それでも作ってほしいなぁ、パルム・キャット賞。自他ともに認める猫派の私のつぶやきでした(←けっこうマジです)。

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2010-07-14
←登場するのはテリア犬のトト。
自然な演技でダントツに評価が高い名優犬です。

この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2017年9月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。