ここのところマスコミから「山尾・宮崎・今井のうち誰がいちばん悪質なのか」とか、「コメンテーターが山尾さんだけに同情的だったりするのはおかしいと思うか」とかいうことでコメントが求められている。ばかばかしい気もするが、いちおう応えているうちに、頭の整理が出来てきたのでアゴラにも書いておく。
結論からいえば、私はダントツで山尾さんが悪質だと思う。
①不倫の確実性
宮崎氏は認めているが、山尾氏と今井氏は認めていない。ただ、山尾氏も今井氏も不倫していると見られても仕方ないことはしている。普通、山尾氏や今井氏のようなことして潔白だといってもそれを信じる配偶者はいないだろう。そういう意味では、差は決定的ではない
② W不倫かどうか
山尾氏と宮崎氏はW不倫だが、今井氏は自身は独身だ。
③夫婦で協力して子育てに取り組む模範例を標榜していたか
山尾氏は「保育所落ちた日本死ね」で流行語大賞。宮崎氏もイクメンを売りにしていた。今井氏は子育てママは標榜していたがほかの両氏ほどではない。
④他人の不倫を厳しく批判していたか
山尾氏は宮崎氏に、同じ人種とは見られたくないとかいっていたはず。宮崎・今井氏はとくに発言なし。
⑤政治家としての立場の重要性
山尾氏は野党第一党の幹事長予定者だし、元検事、宮崎・今井は陣笠政治家。
⑥ほかに不倫があったか
宮崎は他にも噂あり(議員在任中)。山尾・今井は不明。
上記を総合的にみれば、どうも山尾氏がいちばん悪質なのではないかと思う。
それから、不倫のようなことを政治のメインテーマとすべきかということも議論されているが、それについては、山尾氏に断然問題がある。
まず、④でも指摘したように、山尾氏がまさにそのような話を政府与党批判の材料として使った過去がある。それに限らず、宮崎氏や今井氏について、マスコミでなく民進党の政治家が批判の先頭に立ってきた。それに比べると、山尾氏批判を政府与党の主要政治家が派手に展開しているわけでない。
そのあたりも考慮すれば、民進党のほうから、これからは、政治家の個人的スキャンダル追及をほどほどに留めるという宣言をするのが先決と言う気がするおかしいだろうか(二重国籍などは個人的問題でないので悪しからず)。
私は前原民進党にとって大事なことは、政府与党批判でなく、自ら前政権時の失態を反省しているかや、政権担当能力が身についたかであって、個人的スキャンダルにせよ政策にせよ、政府与党批判をするより、そっちを証明することが優先で政権への近道だと思うが、いかがだろうか。