東京で培った自らのスキルを地域おこしに活かす --- 土井 隆

寄稿

インターネットが地域をつなぐ

2年前の2015年10月より鹿児島県長島町に訳あって移住することになり、そこでインターネットに関わる仕事を手がけることに力を入れています。

私は2008年から今に至るまでインターネットに関わる仕事をしてきました。
2008年に楽天に入社し、インターネットをつかって商品を販売している店舗様に対して売上アップのためのコンサルタントをやっていました。2011年からは株式会社ルクサの立ち上げに参画し、インターネット上でレストランやエステのチケットを販売したりするサービスや高級レストランの予約サイトをつくったりしました。その傍ら、2012年に株式会社コアースを設立して、WEBサイトの制作や、WEBをつかったプロモーションの仕組みづくりなど多岐にわたる仕事をやってきました。

そして、2年前の2015年より鹿児島に訳あって移住することになり、そこでインターネットに関わる仕事を始めるようになりました。あるときは、民間の立場から、時に行政の立場から物事を考えたり、地域に軸足を置いているので地域の中の立場から、または外から来たものの立場として、考えたり動いたりしています。決して四苦八苦している毎日ではありますが、活動についてを書いていきたいと思います。

地域で仕事をするようになったきっかけ

最初にあった話は、地域の特産品をインターネットで販売したいという事業者がいるから、地域にむけて講演をしてほしいという依頼でした。大学時代からお世話になっていた方からのお誘いなので、これを機会に鹿児島にも遊びにいけるなと思って、依頼を受けたのがきっかけでした。

 

話をしに役場にいくと、いくつかの事業者が集まっていました。

私は「インターネットに出店すれば売り上げが上がります」と安易にいうことはしませんでした。IT業界で営業をしているとそういう営業トークで話す人も多いですが、せっかく呼ばれているのと、営業するわけで言ったわけではないので、ネット市場がどれだけ厳しい戦いか、どのくらい投資が必要か、人員はどのくらい必要か、など知っている限りを話して、出店しても利益がでているところはほんのわずかだという話をしました。そのなかで、うまく事例や販促活動にいくらくらい投資しているのかなど具体的な話をさせていただきました。

そういった話が盛り上がり、当時、総務省から鹿児島県長島町に赴任して来た井上さんと意気投合したことが記憶に残っています。
飲み会の席で、ITサービス業界で仕事をしてきたことから、仲間がいる会社のサービスだったり仕事仲間とやっていることを地域課題の課題解決に役立てることができるんじゃないかといった話をしました。

そうしたら「いつやろうか」という話になり、最初は仕事で受けれればと思ったのですが、「地域でやるならこっちに住んでやってもらいたい」という話になり、住民票を写して移住して来てもらえれば、地域おこし協力隊という制度が使えるし、そのまま自分の会社の仕事もやってもらって問題ない、都市と地域をつなぐ役割をやってもらいたいから、東京の拠点もそのままでいいという話になりました。

インターネットは、時間と距離をコストをかけずに越えることができるのが特長です。不便なモノやコトを便利にするためにインターネットは利用され、常に新しいサービスが生まれてきてきました。

都市部と比較して地域はまだまだ不便なことが多い分、活用できる可能性は都市部より多くあるのではと思いました。

そして、今そのひとつひとつを今実践しているところです。
例えば、インターネットをつかった求人サービスと連携して移住と仕事をしたい人を集める施策や、インターネットをつかった特産品の販売、高校のない町にインターネットをつかった学習環境の整備して高校生を戻す取り組みなどに取り組んでいます。

  1. ネット版道の駅「長島大陸市場
  2. 辻調理師専門学校と連携した「長島大陸視察ツアー
  3. カドカワドワンゴが手がけるN高等学校と連携した「長島大陸Nセンター
  4. 食材付き情報誌「長島大陸食べる通信
  5. ふるさと納税をつかった「ふるさとレストラン
  6. クラウドファンディングでつくる野外映画館「ICEBOX
  7. 求人検索エンジン「スタンバイ」と連携した人材募集

ほか、続々プロジェクトを立ち上げて実施してきました。

2017年6月からは、地方創生統括監という役職をいただき長島町の地方創生プロジェクトの推進をするようになりました。(②に続く

土井 隆   鹿児島県長島町地方創生統括監/株式会社コアース代表取締役
慶應義塾大学SFC研究所所員

慶應義塾大学環境情報学部卒業後、楽天株式会社を経て、株式会社ルクサにてEC事業に従事。2012年、株式会社コアース設立。市民活動を支援するWEBサービスのプロデュースを事業とし、慶應義塾大学SFC研究員として地域社会における教育の研究を行う一方、2017年より鹿児島県長島町の地方創生統括監として地方創生の現場での取り組みを行っている。