カマキリのオスは、産卵するための栄養源としてメスに食べられてしまいます。子孫を残すためとはいえ、メスに食べられてしまうオスをとても気の毒に思った覚えがあります。
弁護士として、証人や本人を尋問すると、「本当に男は弱いな~」と数限りなく実感しました。
緊張して声が出なかった人、弱点を追求されて唇まで紫色に変わってブルブル震えた人、「そういいますけどね…私も辛いんですよぉ」と泣き言を言う人…等々、すべてが男性でした。主尋問のリハーサルをやっていると、「何とか…家内に変えてもらえませんか?」と泣きそうに訴えた男性もいました。
それに対し、米国の高名な法廷弁護士であったウェルマンが「よほど確証がない限り女性に対する反対尋問はしないほうが得策だ」と書いているくらい、証言席の女性たちは堂々としていました。証拠を突きつけても、堂々と言い逃れをされたことが何度もあります。
身体の丈夫さでも男性より女性の方が優っているようです。
私が39度以上の高熱を出して大変だったという話をしたら、昔の銀行の同期の女性から、「男って本当に弱いね~。私なんか39度超えてても平気で外を歩き回っていたのに」と哀れむように言われました。
このように、男性よりも女性の方が心身がタフである理由は、女性が出産という大事業をするよう宿命付けられているからでしょう。心身の強靭さがないと到底出産には耐えられません。同じ思いを男性が経験したら、多くの男性は死んでしまうのではないかと私は思っています。
また、コミュニケーション能力と、仕事の同時進行能力も女性の方がはるかに優っています。
退職して会社関係の友人・知人がいなくなると突然寂しくなる男性と違って、多角的なコミュニケーション相手を持っている女性は退職してもダメージが少ないそうです。フィットネスクラブ等で尽きることなく雑談をしているのも、ほとんどが女性です。
仕事の同時進行能力に関しては、私がかつて銀行で窓口業務をやっていた時、イヤというほど思い知らされました。電話を受けながら、複数の伝票処理をしたり機械のインプットをしたり…私にとってはまさに神業に思えました。その結果、日々の勘定が合わないと上司が真っ先に私を疑い、事実ほとんどが私のミスでした(汗)
このようなコミュニケーション能力と仕事の同時進行能力は、原始時代、男性が狩猟に行っている間、女性たちが集まってたくさんの子供達の面倒を同時に見なければならなかったことの名残だと言われています。
出産時の痛みを忘れないと次の出産をしなくなるので、女性は男性よりも嫌なことを早く忘れることができるとも言われています。別れた昔の恋人をいつまでもメソメソ考えているのはほとんどが男性で、多くの女性は過去を忘れて未来に向かって前進していきます。
このように考えると、日本の企業等が相変わらず男性社会であるというのは実に非効率な話です。
出産・育児という点を差し引いても、女性には男性が絶対にかなわない能力がたくさん備わっています。
活用しないのは宝の持ち腐れと言っても過言ではないでしょう。
銀行窓口勤務の時代、私は素直に女性上司を尊敬して指導を仰いでいました。「女性が上司なんて我慢できない」などとわがままを言う男性は、これからの社会では厳しい思いをすると思います。
転換期の今、「男はつらいよ!」と心してくださいね。
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2017年9月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。