小池知事の「虚偽?」答弁と職務放り投げ

川松 真一朗

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

いやあ9月25日から1週間。
目まぐるしく都政が動き、小池知事を取り巻く環境も日に日に変化をしています。上野動物園のシャンシャンの名前発表から、「希望の党」立ち上げ発表、そして都議会本会議では代表質問、一般質問などなど盛り沢山でした。

私も自民党を代表して都議選後初となる一般質問に登壇し、様々な視点から小池知事の言動に対して質問したわけですが、政策が進むような踏み込んだ答弁はありませんでした。これは予想通りでしたから何とも思いません。しかし、「虚偽」答弁ではないかという内容もあり、都政に集中していない事に憤りを覚えます。

それは、私が「東京文化プログラム」について尋ねた場面です。このプログラムはオリンピック憲章に基づいて文化発信をしていくという2020年大会あったからこそのプログラムです。つまりは、開催都市の長として大会準備を進めると同時に内容を深めていかなければならないものです。実際にはリオデジャネイロ大会終了後の昨秋にスタートしました。大小様々な文化事業に「東京文化プログラム」の冠がつき展開をされています。

しかしながら、20年大会への期待度が各地で高まっていく中で、ほとんどの人に存在さえ知られていない文化プログラム事業について小池知事に開催都市の現在のリーダーとして意気込みを尋ねたのです。

都議会ネット録画再生はこちらから(当該答弁は4:00:00あたり)

小池知事は、庁舎内の縦割り行政ではない局横断で取り組んでいる「魅力発信プロジェクト」を含めて先頭に立って活動する旨を述べたのです。しかも、具体的な事業として「六本木アートナイト」とはっきりと口にしました。伝統文化だけでなく、技術も駆使した云々という発言もありました。

にも関わらず、本人がオープニングセレモニーに参加して一言挨拶するはずだった公務を突如キャンセルして、大阪に行き大阪府知事、愛知県知事と並んで総選挙に向けての共同記者会見を開くいたわけです。余りにも都政に対しての思いや、20年大会の開催都市の長という意識が無さ過ぎると言わざるを得ません。もし、私が都知事だったら、選挙より六本木アートナイトを取りました。

元々、六本木アートナイトの舞台となる六本木ヒルズを中心とした六本木の街は私がテレビ朝日に内定して以来、大学3年生の頃から親しみのある街であり、アートナイトの盛り上がりもずっと間近で見てきたわけです。しかも、都議会議員になって以来、誰よりも文化事業の充実を訴えてきた事を自負するくらい、いつも議会で文化を論じてきた私です。当然ながら、今年も六本木アートナイトに行って参りました。

2017年は蜷川実花さんが創出する世界観を堪能しました。

 

六本木交差点アマンドも蜷川ワールドに

 

街中では、昨年に引き続き映像を楽しめました。

 

これは豪州メルボルンを拠点に活動するマルティメディア・デザイン・スタジオのエネスによる作品。大型インスタレーション。

思えば昨年はリオの地で東京都の文化チームが自信を持って発信した各事業も展開されていました。

とは言え、主催の筆頭は東京都です。つまり、主催者の知事が前もってではなく、選挙優先で急遽キャンセルされた事は悔しいですし、都知事は早くお辞めになるべきです。小池知事も最近は「知事」としての言動より「希望の党代表」としての言動の方が生き生きしています。小池知事が世の関心を引き寄せた都議会改革は芽生えましたし、次のステージを見据えているように思えてなりません。

何れにしても、都議会は5日まで定例会です。まだ何があるか分かりません。小池知事に注目が集まります。


編集部より:このブログは東京都議会議員、川松真一朗氏(自民党、墨田区選出)の公式ブログ 2017年10月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、川松真一朗の「日に日に新たに!!」をご覧ください。