講師には、10万円くらい謝礼を払おうよ

1日1ミクロンでも社会を良くしたい。
「地域づくりは楽しい」の事例などは、どんどん真似をしてほしい。

→ パクリ大歓迎!広がれば広がるほどオリジナルの価値が高まる

だから、相談などを受けたときは、できるかぎり丁寧に、誠実に応えることにしている。

でも、一方で、あっちゃーと思うことがある。
知らない人から頼まれる講演。謝礼は補助金で旅費しか払いませんというときだ。

お金が特別欲しいわけではない。でも、最初からそういうお願いをする場合は、あぁ良かったねと言うだけで、ほとんど次の行動につながらない。

ちゃんと10万円くらい謝礼を払えばどうか。

何事も、予習と復習が大事。自分たちでお金を出せば自分ごとになるが、タダほど動かないものはない。あぁ良かったねで終わってしまうことが多い。

→ 社会人こそ必要な予習・復習

10万円というと、
例えば、 1人2,000円 × 50人
あるいは、1人3、000円 × 34人
という具合。

主催者は汗をかかなければならないが、さまざまな人に声をかけて会を開催すること自体が地域づくりになる。

そして、もう一つとても大事なことは、知的財産にお金を払う習慣をつくること。

地域で知的財産にお金を払う習慣がなければ、地域に知的産業は育たない。東京との本質的な格差は広がるばかりだろう。

講師の中には、謝礼を辞退する人もいるだろう。そういう場合でも、参加費を集めた方がいい。自分ごとになるからだ。

そして、集まったお金で、頼母子講(※)のように、地域のプロジェクトを支援すればどうか。参加者が講師にそれぞれのプロジェクトを説明して、講師が選べばそこで闊達なやり取りが生まれる。

(※)頼母子講:X人の参加者が毎回一定額を持ち寄り、そのときにお金を必要とするメンバーの1人がその全額をもらう。それをX回繰り返することで、最後は全員がプラスマイナスゼロになる。利息が生じず、域外流出が生じないのが利点。

もちろん、講師に、お金以外の方法で還元する方法もある。

主催者側と講師にあらかじめ信頼関係があれば、

●主催者側の事例などを講師に紹介する(=意見交換する)
●主催者や参加者と講師が交流することで、講師にも気付きや出会いを与える。
●主催者や参加者が次の行動につなげる
●メディアなどで紹介する

という方法もあるだろう。
要するに、ちゃんと講師に還元するという気持ちが大切だ。

自治会の総会で年1回、誰かを呼ばないといけないから呼びました。ならばやらない方がいい。そこに魂や情熱が入っていなければダメなのではないか。

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<井上貴至 プロフィール>

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!

<井上貴至の提言>
間抜けな行政に、旬の秋刀魚を!


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2017年10月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。