希望の党公認候補の謎の仮想通貨ビジネス

水谷 翔太

そんなに最新テクノロジーに詳しくない人でも今や「ビットコイン」くらいは知っていると思います。

いやあ有名になりましたねー。

でも、ビットコインだけじゃないんですよね。

世の中には流動性もなければ(=「円」など一般通貨に換金できなければ)使い道もない「詐欺コイン」もかなり多く出回っています。

例えばコインマーケットキャップのような仮想通貨流通高ランキングに名を連ねていないものだったり、いくらネットを叩いても信頼できる情報なかったり〔既存の主要仮想通貨の関係者が関わっているとか、詳細な説明書(=ホワイトペーパーと言う)がなかったり〕するコインは極めて怪しいと判断して良いでしょう。

 

もっと簡単に言えば、ネットワークビジネスや情報商材ビジネスみたく「これはアツいですよ!」「今買わないと損しますよ!!」みたいなノリで買い煽りしている仮想通貨(貸し会議室でセミナー開いたりなんかしてねw)はすべて疑っても良いと思います。

上記は以前日本の某大手仮想通貨取引所の社長さんにお話を伺った際に聞いたことの受け売りです。

まあまあ私は専門家でもないので仮想通貨云々の話はこれ以上する気はありません!

これからお話しするのは上記の話を踏まえて以下の文章をどう思うか??ってお話しです。

 

「かなり、、、スペシャルなお話です

フィンテックに関心の無い方でも、ピピっとくる企業のコラボで生まれるブロックチェーン(コイン)です。

まだ、本当にプレ情報で、
書きたいけど、書けないこともあります💧

コインを作っているのは、
SAMSUNG(サムスン電子)と日本の超大企業です。

日本の企業名はまだ出しちゃダメって言われてますが、TOSコインの、「S」がSAMSUNGとすると、「T」は?どこでしょう

皆さん知ってる企業です。
(今日はこれが限界っ)」

出典:吉羽美華オフィシャルブログ「TOSコイン①」

サムスンとトヨタ(ほぼ言っちゃってるw)みたいな超大企業が連携してできた仮想通貨!?

そりゃあスペシャルだあああああ〜〜〜。

って、そんな大きな話がどうして公式のリリースを待たず、こんなOLのキラキラ日記みたいなブログ記事上で秘密裏に紹介されるの???

しかもTOSコインをグーグル先生で検索してみても日本語で出てくる情報はこのブログ記事のみ。

とてつもなく疑わしいなあと思うのが日々汗水たらして働いている普通の市民の感覚かと思います。

 

じゃあこの記事を書いたのは誰か!?

何を隠そう、希望の党が東京24区、自民党の萩生田幹事長代行への「刺客」として選んだ37歳シングルマザーの吉羽美華候補(よしば・みか)なのです

政治家になる人が仮想通貨ビジネス、時代やな〜〜と思います。

この方については、もともと大阪で寝屋川市議をされた後、選挙区を変えて国政選挙に出てみたり、市長選に出てみたりを繰り返しておられたののを存じ上げておりました。演説もうまく非常に爽やかなイメージだと評判も良い方だったように記憶しております。

今回の東京行きはさすがに驚きですが、「国替え」の評価は賛否あるし、有権者がすべきところなので私は何も申し上げません。

まあ男にも女にも勝負の時ってありますからね。

それはともかく情報の少ない、よくわからない仮想通貨事業への関与。

こっちの方は様々な消費者系の犯罪、トラブルが横行する中、それらへの対策にあたるべき国会議員候補として率直に問題かと指摘させていただきます。

去年いわゆる「仮想通貨法」も可決され、「悪貨」の駆逐に向けて議論を深めていこうという矢先なわけですから…。

吉羽さんは自身のブログの中で複数回このTOSコインに言及し、「ご興味ある方は、メッセージまたは、メッセンジャーで」(原文ママ。メッセージとメッセンジャーはどう違うのか)と述べていることから、同コインの販売事業に一定の関与をしていたと見て無理はないかと思います。

国会議員になりたいなら、自らの行いがその資質にふさわしいものか、説明責任を果たす必要があります。

吉羽氏は後にTOSコインについてサムスン、トヨタを出身のエンジニアがつくったコインという画像を記事に掲載していますが↓本文には相変わらず両社が共同でつくった公式の仮想通貨だと誤信させかねない記述をされています。

ちなみにFacebookでTOSコインを調べるとTOSコインのアカウントがあり(なぜか「ページ」ではなく個人用アカウントで)、10月5日時点で91人の友達がおり、その半分くらいがハングル文字の名前になっています。韓国の企業がつくった仮想通貨???

そしてタイムライン上には以下のような奇怪な文章が。

 

 

自動翻訳した後の日本語の文章をそのまま出したような文章に謡われているのは、ほかの仮想通貨を「実用的ではない」と全否定し、すべての決済システムを「振り返る」というかなり強気の言葉ですが、その後どれだけ調べても具体的にどのような仕組みをもった仮想通貨なのか、詳細な説明は見つかりませんでした。

こんなうさんくさい代物なのに、彼女がなぜ良いものだと判断したのか?

他の人にもおすすめできるものだと判断したのか??

おそらく自らの支持者、支援者が見るであろう、政治活動もつづった公式ブログにおいて堂々と販促キャンペーンを展開されていたのか???

いったいいくらこの事業で手数料収入を得たのか????

議員としての信頼性にもかかわる部分なので、説明責任を果たされるべきかと思います。

 

<水谷翔太>

前大阪市天王寺区長、株式会社Field Command’s Triumph 代表取締役

昭和59年9月9日生 早稲田大学政治経済学部卒業後、日本放送協会(NHK)に記者として入局。政治行政、経済、司法等幅広く取材。その後平成24年8月に橋下徹大阪市長が実施した公募試験に合格し、史上最年少(当時27歳)で天王寺区長に就任。行政区として史上初の子育てバウチャーを発行したり、softbankから協力を得て中高生向け即興型英語ディベートスクールを開講したりと先進的な施策を手がけた。 平成28年3月に任期満了をもって退任後は大阪市内に個人事務所を構え、公的機関、企業、病院の企画立案・執行、メディア対策支援にあたる他、講演活動等に取り組む。
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