金木犀 過ぎしあの日が 蘇る
お粗末さまでした(笑)
以前、香りが埋もれていた記憶を呼び起こす大きなきっかけになると書きました。
「昆虫記」で有名なファーブルは、自室に捉えていた雌の蛾に引きつけられてたくさんの雄の蛾が家屋内に入ってきたのを見て、次のような実験を行いました。
雌の蛾を穴の空いていない箱の中に入れて外に出していたところ、雄の蛾は集まってきませんでした。ところが、箱に穴を開けると雄の蛾がたくさん集まってきました。
ファーブルはこの実験で、フェロモンの存在を確信したそうです。
ウィキペディアによるとフェロモンは以下のように定義され、幾つかの種類があるようです。
フェロモン(pheromone)は、動物または微生物が体内で生成して体外に分泌後、同種の他の個体に一定の行動や発育の変化を促す生理活性物質のことである。
おそらく、多くの人たちが関心を持っているのが「性フェロモン」の存否と内容でしょう。
ところで、「性フェロモン」は、”フェロモン香水”という商品が売られているように、はたして「臭い」なのでしょうか?
「臭い」と「好みの異性」の関係については、興味深い実験結果があります(書籍名は忘れました)。
体臭をしっかりと染み込ませた異性のシャツを、男女数人の学生被験者に嗅がせたところ、好みの「臭い」と「好みの異性」がほぼ一致したそうです。
人間は”より強い子孫”を残すために自分とは異なった遺伝子やDNAを持った異性を好む傾向があり、それを「臭い」で察知するのだそうです。
この仮設が正しいとすると、自分の遺伝子やDNAによって「好みの異性」は変わってくることになり、まさに「蓼食う虫も好きずき」になります。
すべての雄の蛾を引き寄せてしまうフェロモンとは明らかに異なります。
もしかすると、「ヒトフェロモン」は、存在はするものの人間の感覚では認識できないものなのかもしれません。
人間が聞き取れない音域を犬が容易に聞き取れるように、人間に認識できない領域はとても広いのです。
先般、小中高時代の同級生と話をしていたら、例によって当時の女子生徒の話題になりました。
興味深かったのは、一般的にはとても美形であるのになぜか惹かれない女子生徒と、一般的には普通の容貌なのにとても惹かれる女子生徒が存在したことです。
当時の他の男子生徒も同じ認識だったようです。
もしかしたら、普通の容貌ながら多くの男子生徒を引きつけた女子生徒は強い「性フェロモン」を発していたのかもしれません。
また、中学生の時はよくモテたのに高校生になったらイマイチになった異性やその逆もいたので、年代とともに「モテ期」が異なるのかもしれません。
ということで「驕れる者久しからず ただ春の夜の夢の如し」であり、今異性にモテモテの人でも、いつフェロモンが枯渇して「モテ期」が終わるかもしれません。
逆に、これから「モテ期」がやって来る人もたくさんいるでしょう。
容貌はさほど関係ないようです。
男女ともに希望を持ちましょう!
編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2017年10月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。