支持する政治家が比例で当選できるか知る方法

小選挙区の結果は、誰が多く取るかだけだから分かりやすい。議席予測の○とか×とかいうのを見ればだいたいの予測は分かるし、予測が付かないと言って投票する人が変わるわけでもない。それに対して、比例のほうは、よほど情報を集め、分析し、知恵を働かせて投票しないと一票が有効にならない。

そこで、今回はこれまで取り上げた候補者などを例にとってケーススタディとして分析してみよう。

まず、最初はとんでもない朝日新聞の誤報事件。アゴラで「同じ選挙区から複数の議員を当選させるには」ということで以前に取り上げた滋賀一区である。これは、ここでは、現在のところ無所属(比例では希望支持)の嘉田由紀子がリードし安泰のようだ。ただし、競ると比例では重複立候補してないのでダメ。

自民の大岡敏孝は二回続けて民主党の川端元文科相を破った有望株だが、嘉田が取り過ぎると比例でも惜敗率が低くなって危ない。自民は近畿比例で7から8だが、比例単独1位が一人おり、小選挙区で15人ほどの落選が見込まれているので予断を許さない。

一方、社民の小坂淑子は小選挙区での当選は無理だが、総得票数の20%ほど取ると、社民が1議席近畿比例で獲得すると当選の可能性大。ところが、朝日新聞が小坂氏の比例順位を2位と誤報した。それなら当選可能性ゼロになるので、滋賀県民を馬鹿にしてると思ったが大阪のもうひとりの候補と一緒の1位なのでチャンスは小さくない。しかし、朝日新聞も比例順位を間違って報道するとは悪い事でも考えてるのかと憤激。

どっちにしても、嘉田有利の現状通りなら大岡氏や小坂氏に票が流れた方がこの選挙区から複数の人が当選できるし、今後、大岡氏が互角以上になれば、比例でチャンスがない嘉田さんにまわしたほうがいいということか。

群馬一区では、保守系から尾見朝子、前川喜平の甥の中曽根康隆、佐田玄一郎、上野宏史と三人出るという状況だったが、結局、尾見に絞った。中曽根は北関東比例で比例単独では最上位の30位だが、自民は7議席が見込まれ、小選挙区での落選は4議席程度とみられるので中曽根ジュニアは当選の可能性大。ぜひ、国会で伯父さんの嘘を参考人招致で追及して欲しい。希望の宮崎岳志は、かなり善戦しないと難しそう。

一方、上野は南関東比例32位。1位は比例単独で宮川典子で自民全体で6~7だが、常識的には、小選挙区での落選者が7人ほど見込まれるので、ちょっと苦しいか。しかし、次回選挙に向けて空いた選挙区をもらえる可能性はある。

日本のこころから自民に移籍した杉田水脈は、中国比例区の17位。単独比例では最上位。自民は5議席が見込まれるが、中国地方では自民が堅調なことから、全国的な傾向が予測と大きく違わないなら当選まちがいない。しかし、次回も比例というわけにはいかないから、それまでに中国か近畿で選挙区を見付ける必要が出てくる。

九州比例では復興相を辞めた今村雅弘が比例単独3位。7人ほど当選しそうなのでこれは安泰。