選挙制度改革:地方議員選挙では「単記制」の見直しを

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

いよいよ日曜日が投票日となる葛飾区議会議員選挙・区長選挙が終盤戦です。

私は上田令子都議とともに「うめだ信利」「大森ゆきこ」2名の候補を個人推薦しております。

自民党でも都民ファーストでもない、新しい選択!葛飾区議選では、「うめだ信利」「大森ゆきこ」の2名を個人推薦予定です

※ときどき誤解されていますが、地域政党「自由を守る会」は上田令子都議が立ち上げた組織であり、私は関係しておらず無所属です。

地方議員選挙の投票率は極めて低く、特に統一地方選挙からズレている葛飾区の投票率は、前回実績でわずか41.67%でした。

二人に一人以下の人しか投票に行かない状態では、地方議員が「民意の代表者」であることにも疑問が生じてしまいます。

葛飾区の皆さま、ぜひ日曜日は投票所に足を運び!無所属改革派の気鋭候補「うめだ信利」「大森ゆきこ」へのご支援、宜しくお願いいたします!

さて、今回の葛飾区議選は、40名の当選者に対して59名が立候補するという大混戦となっています。

59も選択肢があるのに、有権者が投じられる票はたったの1票。「そんなの、当たり前でしょ?」と思われるかもしれませんが、実はこれはメジャーな制度ではありません

日本の選挙―何を変えれば政治が変わるのか (中公新書)
加藤 秀治郎
中央公論新社
2003-03-01

 

この当選者が何人であっても、有権者が1票しか投じられない制度は「大選挙区単記制」と言います。一方で、政党政治が発達している国では、当選者の数だけ投票できる「大選挙区連記制」がベーシックです。

当選者の枠が3名であれば、有権者はAさん、Bさん、Cさんと3名に投票できるわけですね。自分の支持政党の候補者ですべて選ぶことも、戦略的に分散投票することもできます。

こうした制度のメリット・デメリットについては、以前にもブログに記載しました。

「50人から1人だけ、ふさわしい人を選んでください」って無理ゲーじゃない? 
https://otokitashun.com/blog/senkyo/9507/

上記でも触れているように、有権者の2~3%の数だけを固めれば当選する現行の制度では、組織票・固定票が有利になり、投票率を向上させようとするインセンティブも働きません。

大選挙区連記制では、一般的に大政党の候補者が有利になって死票が増えるデメリットが指摘されておりますが、無党派層が最大のボリュームを締めるわが国であれば、その欠点は必ずしも当てはまらないように感じています。

やっぱり、政令指定都市のように選挙区を細分化して、大選挙区連記制を導入するべきな気がするなあ…。

せっかくの地方選挙ですから、ぜひ皆様にはこうした身近な疑問や問題点にも目を向けていただき、議論を活性化していただければ幸いです。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は東京都議会議員、おときた駿氏のブログ2017年11月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。