橋下徹氏は弁護士として顧客を裏切ってはいないか --- 林 けんいち

Wikipediaより:編集部

日本維新の会の丸山穂高氏のツイートに対して代表の松井知事に対する「口の利き方」に対して激怒した前代表の橋下徹氏の批判ツイートや、その後の経緯が話題となっている。

政治家時代の橋下氏を大いに支持し応援していたし、引退後のメディア活動も、政治の最前線にいた経験からの鋭い意見や議論をとても楽しく見ていた自分としては、今回の騒動に関しては初めて橋下氏に失望を感じてしまった。非常に残念に思っている。

例え日本維新の会の前代表で創設者であったとしても、この騒動の時点では、橋下氏は民間人であり、そして日本維新の会の法律顧問である。その後のツイートで法律顧問を辞めたことを伝えている。

もちろんボランティアではなかっただろう。橋下氏は維新の会から顧問料を受け取っていたはずだ。

しかし、この元法律顧問の批判の連投ツイートは明らかに日本維新の会の不利益となっている。

AbemaTVで始まった「橋下徹の即リプ」という番組で吉本の芸人やタレントに、自分の会社の社長に丸山穂高氏のような口の利き方が出来るかといった立場を例えた批判をしていた橋下氏だが、自社の法律顧問の弁護士にtwitterで全力で批判され、社員を「ボケ」と罵られる会社の方があきらかにありえないのではないだろうか。

弁護士として、続けたくない仕事は断ればいいし、その理由が、維新の会の1人の議員の口の利き方が気に入らないというのもいいだろう。

しかし、プロの弁護士として、それまで報酬を受け取っていた顧客に対しての最低限の礼儀として、「申し訳ないのですが、個人的な事情で法律顧問の仕事を辞したいと思います」と、普通は謝ると思う。

創設者としての思い等も色々あるのだろう。しかし、プロの職業人として顧客を裏切ってはいけない。政治家が国民を裏切ってはいけないように。

林 けんいち
インターネット通信販売・飲食店経営を経て現在はフリーランスの営業・ライター活動に従事。個人ブログ:非常識バイアス